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食材・料理のQ&A

鍋の残りの日持ちは何日?冷蔵庫で2日目はNG?保存方法も解説

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料理・食材
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鍋 日持ち

【監修者:共立女子大名誉教授・薗田 勝先生】
【執筆者:編集部 高田ゆみ】

鍋の残りを2日目以降に食べる人も多いですが、常温では何日も日持ちしません

保存方法を間違えると次の日でも傷んでしまい、下痢や腹痛などの食中毒症状を引き起こすおそれもあるので注意が必要です。

キムチ鍋・豆乳鍋など市販されている鍋の素を使い切れずに余ったときにも、保存の仕方によっては食べられなくなるかもしれません。

そこでこの記事では、安心して鍋料理を楽しむためにも知っておきたい保存期間の考え方について、以下の項目を紹介します。

この記事を読むとわかる!
鍋の日持ちのこと

 

  • 残りは何日くらい食べられるか
  • 余った鍋の素は使って大丈夫?
  • 食べられない状態の見分け方
  • 日持ちさせる保存方法

鍋料理を作るといつも余ってしまい困っている一人暮らしの人や、保存した鍋の残りを上手に食べきる方法を知りたい人にも役立ちますよ♪
 

記事監修者・共立女子大名誉教授・薗田 勝先生記事監修・薗田 勝先生
共立女子大名誉教授
共立女子大名誉教授・医学博士・薬剤師/ 生化学・基礎栄養学分野の教育と生体酸化ストレス・抗酸化の研究に埋没してきた共立女子大名誉教授。看護師の卵たちや外国人留学生らと、非常勤講師として現在も勉強を続けている。その分野は微生物・感染症、公衆衛生学に食品衛生学ではあるが、栄養生化学の勉強も怠らないよう努力している。著書には『栄養科学イラストレイテッド 生化学』『基礎栄養学』『食品機能学』『マンガで分かる栄養学』『管理栄養士国家試験解答と解説』 など多数。2018年度まで、日本フードスペシャリスト協会専門委員会委員、日本生化学会、日本ビタミン学会、酸化ストレス学会評議員も務める。
薗田勝先生の書籍情報

   

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鍋の残りは何日くらい日持ちする?鍋の素やスープは?

鍋 残り 日持ち

鍋の残りは安全性を考えると早めに食べきることが大切で、基本的には何日間も日持ちするものではありません。

鍋の残り・鍋の素の日持ち(目安)
鍋の残り お早めに
(正しく保存して次の日くらい)
鍋の素 未開封 賞味期限の日付まで
(製造日から18ヶ月くらい)
開封後 一度で使い切り
(個包装なら賞味期限まで)

鍋の残りは基本的には当日中に食べきりたいところですが、次の日以降も問題なく食べている人も少なくありません。

冷蔵庫に入れたら2日目でも大丈夫?

鍋の残りを次の日以降も食べている人は多く、なかには3日目以降もアレンジして食べている人もいます。

冷蔵庫で保存していたなら2日目でも食べられることは多いですが、「絶対に安全です!」とは言い切れません。

見分け方は難しいのですが、食べられない状態の特徴についてはこちらを参考にして判断しましょう。

また、調理で使い切れなかった鍋の素も正しく保存しておかないと日持ちしないので注意が必要です。

余った鍋の素やスープの保存期間

市販されている鍋の素はいろんなタイプがあり、使い切れずに余った場合の保存期間も異なります。

個包装のポーションタイプなら、パッケージに記載されている賞味期限まで使用できます。

鍋の素 賞味期限

ポーションタイプの鍋の素

ヨセミテ編集部・メモ
ヨセミテ
編集部
ポーションの容器には賞味期限が記載されていないので、外袋と一緒に保管しておきましょう。

固形のキューブタイプは、パウチのジッパーを閉めてなるべく早めに使い切ることが推奨されています。

瓶やペットボトル、レトルトパウチの商品は一度で使い切りですが、どうしても保存しておきたい場合はこちらを参考にしてください。

鍋の残りや、余った鍋の素を正しく保存しておかないと菌が繁殖して傷んでしまうことがあります。

食べられない状態の見分け方を含め、日持ちしにくい理由を確認しておきましょう。

 

鍋の残りは日持ちしない!期限切れの見分け方

鍋 何日

鍋の残りや鍋の素を正しく保存しておかないと、細菌が繁殖して見た目や臭いに異変が生じることがあります。

傷んで食べられない鍋の残り・鍋の素の特徴
見た目
変色
フワフワしたカビが生える
粘りが出る
臭い
匂い
におい
アルコール臭
酸っぱい
鼻につく腐敗臭

食感
触感など
酸っぱい
普通とは味が違う

このような異変が生じると明らかに食べられない状態だとわかるのですが、厄介なのは見た目や臭いなどの異変が生じにくいウェルシュ菌の存在です。

とくに鍋の残りはウェルシュ菌が繁殖しやすいため、十分注意しましょう。

常温は危険!次の日でも鍋の残りを食べられない場合

鍋の残りを次の日以降も食べる場合に気をつけたいのはウェルシュ菌が原因の食中毒で、腹痛や下痢などの症状を引き起こす場合があります。(※1)

ウェルシュ菌は加熱調理でも死滅しない芽胞を作り、43~47℃で増殖しやすいのが特徴です。(※2)

鍋の作り置きや残りを「加熱⇒常温保存」と繰り返すほど、増殖したウェルシュ菌の毒素により食中毒症状を引き起こすおそれがあるので、次の日でも注意しなければいけません。

ヨセミテ編集部・メモ
ヨセミテ
編集部
ウェルシュ菌は動物の腸内に多く存在しているので、もつ鍋は特に材料の取扱や調理時の洗浄などを徹底したほうがいいですね。

ウェルシュ菌が繁殖しても見た目や臭いの変化が生じにくいので、とくに異変がなくても何日間も常温保存していた鍋の残りを食べるのはやめておきましょう。

また、鍋の材料に付着していたウェルシュ菌以外の細菌・ウイルスが繁殖することもあるので、少しでも不安を感じるなら無理に食べないほうが良いですね。

不安を感じることなく、安心して最後まで鍋の残りを食べきるには、正しく保存することが大切です。

 

できるだけ鍋の残りを日持ちさせる保存方法

鍋 保存方法

鍋の残りは冬でも常温保存は避け、冷蔵保存でも消費期限は次の日までにと考えたほうが良いでしょう。

鍋の残り・余った鍋の素の保存期間目安
常温 NG(冬でも室温が高い場合があるため)
冷蔵 次の日までがおすすめ
冷凍 1ヶ月程度

3日目以降も鍋の残りを楽しみたい場合は、冷凍保存することをおすすめします。

鍋の作り置きは冷蔵保存より冷凍保存がおすすめ

鍋の残りや作り置き、使い切れなかった鍋の素をできるだけ日持ちさせたい場合は、冷凍保存にしたほうが安心です。

なお、鍋の具材を一緒に冷凍保存しておきたい場合は、食感が変わる具材を取り除くことをおすすめします。

冷凍すると食感が変わりやすい具材の例
  • 豆腐
  • もやし
  • じゃがいも
  • たけのこ
鍋の残り・鍋の素の冷凍保存
  • 素早く冷ます
    菌が繁殖する温度帯に注意
    常温でゆっくり冷ますと菌が繁殖しやすいので、鍋に保冷剤や氷などをあてて素早く冷ましましょう。
  • 密閉保存容器に入れる
    1食分ずつ入れるのがおすすめ
    何度も解凍・加熱を繰り返すと風味も落ちやすいので、小分けしてタッパーに入れましょう。

冷凍した鍋の残りは1ヶ月くらいを目安に食べきりましょう。

解凍時は凍ったまま鍋に入れて弱火から少しずつ火力を上げて温め直してください。

そのまま鍋として楽しむのも良いですし、残り汁にごはんを入れて雑炊にしたり、麺類を入れたりしても良いですね♪

ヨセミテ編集部・笑顔
ヨセミテ
編集部
豆乳鍋の残りでグラタン、キムチ鍋の残りで麻婆豆腐などアイデア次第でいろんな料理にリメイクするのもおすすめです!

結論 | 鍋の残りは日持ちしないので冷凍保存しよう!

鍋の日持ちのまとめ
  • 常温保存なら次の日でも危険!
  • 2日目以降も食べる場合は冷凍保存がおすすめ
  • ウェルシュ菌の食中毒に注意
  • 見た目や臭いがおかしい場合は食べてはいけない
  • 冷凍保存の際には素早く冷やす

食べきれなかった鍋の残りは常温保存だと日持ちしないので、安全性を考えると冷凍保存したほうが安心です。

煮込み料理は保存状態によってウェルシュ菌が増えて危険なので、調理時の衛生管理はもちろん、保存時の温度管理に気をつけましょう。

素早く冷凍保存しておけば1ヶ月くらいは日持ちするので、ぜひいろんな料理に活用して美味しく食べきってください。

共立女子大名誉教授 薗田 勝
共立女子大
名誉教授
薗田 勝先生
鍋の残りもそうですが、カレーやシチューも翌日に食べると存外に美味しいものです。しかし、室温はもちろんのこと冷蔵であっても数日が経過してしまうと食中毒の危険性が増します。本記事に示したようにウエルシュ菌の芽胞が加熱に耐えて生き残り、その後、芽胞が栄養型(増殖する状態)に変身してウエルシュ菌が増えてきます。この過程で毒素(エンテロトキシン)が産生され、下痢や腹痛などの症状が出ます。調理で十分に加熱しているのに困ったものですね。ところで、芽胞を作る細菌として、セレウス菌やボツリヌス菌も要注意です。鍋や煮込みが余ったら、小分けして冷凍しましょう。これで1ヶ月くらいは大丈夫。美味しくいただけますね。
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