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食材・料理のQ&A

大根おろしは体に悪い?食べ過ぎは下痢・腹痛に?体に良い成分も

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料理・食材
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大根おろし 体に悪い

【執筆者:管理栄養士 上月典子】

大根おろしは体に悪い野菜ではありませんが、食べ過ぎると下痢や腹痛を引き起こすことがあります。

体に良い栄養成分も豊富に含まれるので、健康のために毎日食べる場合は適量を知っておくことが大切ですね。

この記事では大根おろしの栄養を効率的に摂り、美味しく食べられるように以下の項目の情報をお届けします。

この記事を読むとわかる!
大根おろしのこと

 

  • 体に悪いと言われる理由
  • 消化酵素や辛み成分の特性
  • 1日の適量目安と余ったときの保存方法や活用法
  • 使う部位と効果的なおろし方

大根おろしの栄養成分や消化酵素のほかに適量目安なども解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

   

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大根おろしの食べ過ぎは体に悪い|腹痛や下痢する可能性

大根おろし 食べ過ぎ

大根おろしは体に悪い野菜ではなく食べ過ぎると、食物繊維や冷えが原因で腹痛や下痢を引き起こす可能性があります。

大根おろしが体に悪いとされる原因
消化不良 体や胃腸が冷える
食物繊維の摂り過ぎ
消化酵素 空腹時の摂取や食べ過ぎ
残留農薬 急性中毒の可能性(ほぼ心配なし)

健康に良いからといってたくさん食べるのは危険なので、食べる量には注意が必要です。

食物繊維や生の大根で体を冷やすことが原因に|食べる量に注意

大根おろしを食べ過ぎて腹痛や下痢の症状がでる理由は、大根に含まれる食物繊維と生の大根が体や胃腸を冷やすからだと考えられます。

大根100gのおもな栄養成分
エネルギー 15kal ビタミンC 11mg
水分 94.6g カリウム 230mg
食物繊維 水溶性0.5g カルシウム 23mg
不溶性0,8g 葉酸 33μg

大根には水溶性・不溶性食物繊維のどちらも含まれ、腸の調子を整える大切なはたらきがありますが、摂り過ぎると反対に腸内環境が悪化して腹痛や軟便・下痢などの原因になることがあります。

含まれる水分量も多いので食べ過ぎると、体や胃腸を冷やすおそれがあり下痢しやすくなるので食べる量には気をつけましょう。

大根おろしを空腹時に食べて、胃が痛くなるケースもあります。

空腹時に食べると胃痛が起こることも|ジアスターゼのはたらき

大根おろしを空腹時に食べるとジアスターせ(アミラーゼ)のはたらきで胃痛や胸焼けを起こすことがあります。

ジアスターゼはデンプン分解酵素で、消化を助け胃腸の調子を整えるはたらきがあります。(※1)

しかし空腹時に食べると胃が刺激され、胃酸が過剰に分泌されると胃痛につながることがあるので注意してくださいね。

大根に含まれる消化酵素

大根には消化酵素主に3つです。
アミラーゼ:デンプン分解酵素
プロテアーゼ:タンパク分解酵素
リパーゼ:脂肪分解酵素
消化酵素が含まれる野菜は大根のほかにアボカドや青パパイヤ・キャベツ・セロリ・レタスなどがあります。

胃腸の調子が悪かったり、体が冷えていたりすると胃痛の症状が出やすくなる可能性があるので気をつけましょう。

ヨセミテ編集部・笑顔
ヨセミテ
編集部
胃痛が起きたときは牛乳を飲むと防壁になり胃酸から胃を守ってくれるので、痛みが和らぐかもしれません。

また大根の辛み成分でも胃が痛いと感じることもあります。

辛いのは揮発性のイソチオシアネートという辛み成分

大根が辛いのはイソチオシアネートという揮発性の辛み成分で、切ったりおろしたりすることで生成されます。(※2)

大根の部位によって含まれる辛み成分量も異なり、大根の根に近い下部ほど多く含まれます。

イソチオシアネートでも胃痛を起こすことがあるので、食べ過ぎには気をつけてくださいね。

イソチオシアネートが含まれる野菜

イソチオシアネートには抗菌性があり、大根のほかにアブラナ科のからしやワサビにも含まれています。

好みの辛さで美味しく食べるおろし方は記事後半で解説しますね。

体に悪い影響がでるのを防ぐポイント|1日の適量目安

大根おろしを食べて体に悪い影響がでないようにするには、適量を守ることがポイントです。

体に悪い影響がでないようにするポイント
消化不良 ・適量を守る
・空腹時はさける
・胃腸の調子が悪いときや
体が冷えているときは食べる量に注意
消化酵素
残留農薬 洗浄の有無チェックする

大根おろしの適量目安は定められていませんが、1日おおよそ300g程度(大根6~8㎝分)なら適量と考えられます。

1食100g程度とすると食物繊維は約1.3gで毎食食べても問題ありませんが、胃腸の調子が悪いときは消化酵素や辛み成分に反応することがあるので、空腹時に生で食べることは避けましょう。

少量ずつ試したり、みぞれ煮にように加熱して食べたり工夫をすると良いですよ。

食物繊維の目標摂取量(※3)
  • 成人男性:21g以上
  • 成人女性:18g以上
ヨセミテ編集部・笑顔
ヨセミテ
編集部
日本人は食物繊維の摂取量が不足気味なので、大根のような淡色野菜だけでなく大根葉を含む緑黄色野菜や他の食材とも合わせて上手に食べてくださいね。

残留農薬については、食品衛生法により厚生労働省の食品安全委員会が食品ごとに健康に害がない量を算出し基準が設定されています。(※4)

農産物の残留農薬を心配をする人もいますが、それほど敏感にならなくても良いでしょう。

大根の旬と選び方

旬:春大根(4~6月)夏大根(7~9月)秋冬大根(10月~翌年3月)があり、特に冬を中心に出回ります。青首大根のほかに三浦大根や桜島大根など種類も豊富です。
選び方:持ってみてずっしりとした重みがあり、色が白くツヤやハリのあり曲がっていないものを選びましょう。

大根おろしは適量なら体に悪い影響どころか、うれしいメリットも期待できます。

 

大根おろしの栄養と好みの辛さで食べるコツ|冷凍保存も可能

大根おろし 栄養

大根おろしの成分で医薬品のような効果・効能を期待することはできませんが、さまざまな体に良い栄養素が含まれています。

大根おろしのおもな栄養素とはたらき(※5)
ビタミンC ・コラーゲンや鉄の吸収を助ける
・体の酸化還元反応に関わる
カリウム ・浸透圧の調整
・ナトリウムを排出する
カルシウム 骨や歯を形成する
葉酸 ビタミンB₁₂とともに赤血球の生産を助ける
食物繊維 腸の調子を整える

ビタミンやミネラル・食物繊維以外にも含まれる消化酵素は消化や代謝を助け、カロリーが低いのでダイエットサポートにもなります。

大根おろしをたくさん作り過ぎて余った場合は冷凍保存ができますよ。

ヨセミテ編集部・笑顔
ヨセミテ
編集部
水気を切り密閉袋に入れて平たくして冷凍庫へ入れましょう。ストックしておくとのもよいですね。少量ずつ使いたい場合は製氷皿がおすすめです。

大根おろしの汁は味噌汁に入れたり、はちみつやレモン汁を加えてドレッシングにしても良いですよ。

小分けになった便利な冷凍大根おろしもあります。

大根は部位によって辛みが違うので、おろすときのポイントを知っておくと良いですね。

使う部位と効果的なおろし方|アレンジレシピや体に良い活用法

大根おろしには甘みが強い上部が適していますが、部位によって辛み成分の含有量も異なるので、好みの辛さにおろすポイントがあります。

部位による辛みの違い
上部 水分が多く甘みが強くてみずみずしい
真ん中 やわらかく甘みと辛みのバランスが良い
下部 水分は少なめで辛みが強い
おろすときのポイント
  • 辛みを抑えたい人:上部を使い縦に切り、断面をおろし金にあて繊維に沿っておろす
  • 辛みが好きな人:下部を使い横にカットして繊維に逆らっておろす

みぞれ鍋のような料理にたくさん使いたいときは目のあらいおろし金を、薬味としてなら細かいおろし金を使うと良いでしょう。

ヨセミテ編集部・笑顔
ヨセミテ
編集部
イソチオシアネートの成分は揮発性なので、おろしてから時間をおくと辛みを抑えられます。酢やすだち、レモン果汁などを加えるのもおすすめです。

ジアスターゼ(アミラーゼ)・プロテアーゼ・リパーゼなどの消化酵素を含み、炭水化物・タンパク質・脂質のどれでも相性よくアレンジしやすいので万能野菜といえます。

大根おろしのアレンジ
  • おろしそばやうどん・スパゲティなど
  • ハンバーグや揚げ出し豆腐・豚しゃぶなどに
  • 焼き魚や天ぷらの薬味として
  • 肉や魚のみぞれ煮やみぞれ鍋など

大根おろしにしらす干しやカツオ節をトッピングしてポン酢をかけるとご飯にも合いますね♪

こちらの記事では、大根おろしを使った大根餅レシピも紹介しています。

みぞれ煮などの加熱調理で辛み成分は熱で弱まるので、辛みが苦手な人は食べやすくなりますよ。

栄養たっぷりの大根おろしを上手に活用してくださいね。

大根についてはこちらの記事も参考にしてください。

 

結論|大根おろしは適量なら体に悪いわけではない

大根おろしのまとめ
  • 食物繊維や生の大根で体を冷やすことが腹痛や下痢の原因に
  • 空腹時に食べるとジアスターゼのはたらきで胃痛が起こることも
  • 辛いのはイソチオシアネートという揮発性の辛み成分
  • おろすには大根の上部が最適
  • 適量ならビタミンやミネラル・食物繊維が摂取できる

大根おろしを食べ過ぎると腹痛や下痢、胸焼けを起こすことがあるので、体に悪いと言われることがありますが、ビタミンやミネラル・食物繊維も豊富で、含まれる消化酵素は消化や代謝を助け体に良いメリットがたくさんあります。

効果的なおろし方や食べ方を活用して健康的な生活に取り入れてくださいね♪

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