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食材・料理のQ&A

ビーツの栄養素と食べ過ぎによる副作用|1日の適量はどれくらい?

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料理・食材
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【監修者:管理栄養士 坂本圭子】

ビーツは食べる血液と呼ばれるほど栄養価が高い野菜ですが、食べ過ぎると下痢や腹痛を起こすことがあります。

これはビーツに豊富に含まれている食物繊維は、過剰摂取すると胃腸の調子をくずすことがあるからです。

ビーツ 食べ過ぎ

また、ビーツを食べると血尿や血便が出ることがありますが、これは赤い色素の要因であるポリフェノールの影響なので、体に害はありません。

とは言え、知らないと不安になることもあるかと思うので、今回は下記について詳しく調べてみました。

ビーツの栄養素は健康や美容に良い効果を期待できるものが多いですが、食べ過ぎると逆にデメリットになることもあるので、注意しなければなりません。

どれくらいなら食べても問題ないのか、適量や栄養素を上手に摂取できるレシピもご紹介していくので、ぜひチェックしてみてくださいね!

 

記事監修者・管理栄養士・坂本圭子先生記事監修・坂本圭子先生
管理栄養士・栄養士
管理栄養士フードスペシャリスト/ 管理栄養士として病院、介護老人保健施設、保健センターで10年の経験を経てフリーランスに転身。現在は、執筆、レシピ開発、オンラインダイエット食事指導、サプリメントの商品企画、監修を中心に活動。プライベートでは2児の母であり、毎日パワフルに子育て中。休日は子ども達と一緒にパン作りをするのが趣味。

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ビーツは栄養豊富!メリットと食べ過ぎ注意の成分

赤紫色が特徴のビーツは、『食べる輸血』や『奇跡の野菜』と呼ばれるほど豊富な栄養素を含んでいますが、食べ過ぎると腹痛を招くなど悪影響のある成分もあります。

ビーツ 食べ過ぎ どんな野菜

あまりなじみがあるとは言えないビーツがどんな野菜か、まずは簡単にご説明しますね。

ビーツの特徴
  • 赤かぶのような見た目で表面や中身が赤い
  • カットの断面は年輪のような模様
  • ビート、レッドビート、かえんさいなどの別名がある
  • 砂糖の原料となるてんさい(甜菜)と同じヒユ科(アカザ科)の野菜
  • ロシア料理の『ボルシチ』に使われることで有名

まずはその赤い見た目が特徴的で、てんさいと同じくショ糖が含まれているため甘みがあります。

管理栄養士 坂本圭子
管理栄養士
坂本圭子
日本では海外からの輸入品が多いですが、北海道や長野でも生産されているようですよ。

ビーツはヨーロッパ方面では昔から栄養豊富な野菜として知られていましたが、近年日本でも注目を浴びつつある野菜です。

健康や美容に良い栄養素が豊富に含まれているので、どのようなメリットがあるのか詳しくご紹介していきますね!

ビーツに含まれている主な栄養素とは

ビーツには、ビタミン類やミネラル類が豊富に含まれています。(※1)

成分 主な効能(※2)
カリウム 血圧を調整
体内の水分量を調整
全身に酸素を運搬
ビタミンB6 たんぱく質の分解を促進
成長を促進
葉酸 細胞の成長を促進
パントテン酸 エネルギー代謝・
ホルモンバランスを調整
ビタミンC コラーゲンの生成

これらのミネラルやビタミンだけでも十分栄養価が高いと言えますが、ビーツにはこのほかにも食物繊維や注目すべき栄養素が含まれています。

ビーツ 栄養素 食べ過ぎ

まずは「NO(一酸化窒素)」という、健康や美容を気にかけている人達の間で特に話題になっている成分を詳しくご紹介していきますね。

血行を改善する働きがあるNO(一酸化窒素)を生成できる

ビーツを食べると、血管を広げて血流の改善をよくする効果があるNO(一酸化窒素)の効能を得られます。

硝酸塩という野菜に含まれている成分は、体内で『NO(一酸化窒素)』に変化するのですが、ビーツにはこの硝酸塩が豊富に含まれているためです。(※3)

血管が広がり血流が良くなると血栓の発生を防ぐので、動脈硬化や狭心症などの予防に繋がります。

管理栄養士 坂本圭子
管理栄養士
坂本圭子
また、血行がよくなると疲労回復や基礎代謝のアップにもつながるため、トレーニング後やダイエット中などにも良い効果を期待できますね。(※4)

ビーツにはNOのほかにも、健康や美容に良い成分「ポリフェノール」が豊富に含まれています。

抗酸化作用をもつ赤い色素のポリフェノール・ベタシアニン

ビーツにはポリフェノールの一種であるベタシアニンが含まれており、この成分が赤紫色の元になっています。

ベタシアニンには強い抗酸化作用があり、体を衰えさせる原因となる活性酸素を減少させると言われています。

ビーツ 食べ過ぎ 効能

アンチエイジングやがんの予防にも効果的だと考えられているため、健康や美容が気になる人には嬉しい効果ですね。(※5)

ベタシアニンは赤いドラゴンフルーツにも含まれているので、気になる方はこちらの記事もチェックしてみてください。

このほか、腸内の健康を保つのに効果的な食物繊維やオリゴ糖などもビーツから摂取できます。

食物繊維とオリゴ糖で腸内環境を改善

食物繊維はビフィズス菌など善玉菌のエサになるため、腸内環境を整え、便通を良くする効果が期待できます。(※6)

また、オリゴ糖も同じく善玉菌を増やす作用があり、同じように腸内環境の改善に役立ちます。

管理栄養士 坂本圭子
管理栄養士
坂本圭子
オリゴ糖は、味噌やチーズ、納豆などの発酵食品と相性が良く、ビーツと組み合わせて摂取するのもおすすめですよ!

ビーツ 食べ過ぎ メリット

ビーツには天然オリゴ糖である「ラフィノース」が含まれており、難消化性糖質であることからカロリーも低く、ダイエット中でも安心です。(※7)

こちらの投稿のように、「ビーツを食べると痩せる!」 という口コミを多いですよ。

ただし、食物繊維を摂りすぎると、逆に便秘や下痢を引き起こすこともあるので、注意してくださいね。

このほか、ビーツには肝機能を高めたり血糖値の急上昇を防いだりするベタインという成分が含まれており、糖尿病予防にも期待できます。(※8)

このように、ビーツには豊富な栄養素が含まれていますが、食べ過ぎると下痢などの副作用を起こすこともあるので、詳しくご紹介していきますね。

ビーツの食べ過ぎで副作用につながる栄養成分の影響

ビーツを食べ過ぎると、食物繊維の過剰摂取で下痢や腹痛などを起こすことがあります。

ビーツ 食べ過ぎ 副作用

また、尿や便が赤くなるということもあるので、原因を詳しくご紹介していきますね。

食物繊維やオリゴ糖を摂りすぎると便秘や下痢になることも

食物繊維は腸内環境を整えてくれる成分ですが、摂りすぎると逆効果になる場合もあるので注意が必要です。

食物繊維は、以下の二つに分かれます。

食物繊維の種類・特徴・副作用について
種類 特徴(※9) 摂りすぎた場合の副作用
水溶性食物繊維 便を柔らかくする
糖質の吸収を緩やかにする
善玉菌のエサになる
下痢
不溶性食物繊維 便のカサを増す
腸のぜん動運動を活発にする
便秘
下痢

食物繊維を過剰に摂ると、ほかの栄養素が吸収されにくくなる副作用が考えられるほか、下痢を引き起こす可能性があります。(※10)

ビーツ 下痢

また、不溶性食物繊維を過剰に摂取すると、便秘になることもあるので注意しましょう。(※11)

ビーツには不溶性食物繊維が多く含まれていますが、水溶性食物繊維も含まれています。

このように、ビーツを食べ過ぎると下痢や便秘を起こすことがあるため、気を付ける必要がありますね。

また、オリゴ糖を一気に摂取すると下痢や腹痛を起こすこともあるので、やはり摂りすぎには注意しましょう。(※12)

管理栄養士 坂本圭子
管理栄養士
坂本圭子
特に下痢を起こす人が多いようです。体に良い食材でも摂りすぎると良いことはないので、他の食材とバランス良く食べるようにしましょう。

このほか、ビーツを食べると血尿や血便が出ることもあるため、その原因を解説していきます。

ベタシアニンの色素で尿が赤くなる!

ビーツを食べると尿や便が赤くなるのは、赤い色素の元であるベタシアニンの影響です。

このように、ビーツを食べた翌日に尿や便が赤くて驚く人は多いみたいですね。

確かに知らないと驚いてしまいますが、ベタシアニンの赤い色素が影響しているだけなので、体に悪いわけではありません。

管理栄養士 坂本圭子
管理栄養士
坂本圭子
いわゆる『ビーツ尿』と言われる現象で、血ではありません。1~2日ほどで赤みは収まるので、安心してくださいね。
このほか、ほうれん草と同じアカザ科(ヒユ科)のビーツにはシュウ酸が含まれています。シュウ酸は摂りすぎると尿路結石症を引き起こす可能性があるため、尿酸値が高い人は食べ過ぎに注意しましょう。(※13)

ビーツの食べ過ぎによる注意点がわかったところで、どれくらいの量であれば問題ないか気になりますよね。

そこで、ビーツの適量や栄養を効果的に摂取できる食べ方も調べてみましたよ。

ビーツの食べ過ぎにならない1日の適量や効果的な食べ方

ビーツを食べ過ぎて体調を崩さない摂取量は、だいたい1個程度だと考えられます。

ビーツ 食べ過ぎ 適量

ビーツ1個(約200g)を食べると、不足しがちな食物繊維をちょうど補うことができますよ。

ビーツの摂取量は1日1個程度を目安に

ビーツの摂取量は厳密に定められているわけではなく、週に5個程度などの情報もありますが、食物繊維の摂取量から考えて、1日1個程度をおすすめします。

食物繊維は摂りすぎると下痢や腹痛を起こすことがありますが、普段の生活では不足しがちで、摂取すべき量に対して、1日約6g不足していると言われています。(※14)

ビーツ100gには約2.7gの食物繊維が含まれているため、200g(1個)だと6g弱の食物繊維を摂ることができますね。

通常であればこの程度の量でお腹を壊すことは考えにくいので、安心してください。

管理栄養士 坂本圭子
管理栄養士
坂本圭子
ただしお腹が弱い人や子供、妊娠中など胃腸の調子が悪い場合は、食べ過ぎないよう半分くらいの量から試してみましょう。

ビーツはあまり食べなれないという方もいると思うので、栄養素を摂取しやすい効果的な食べ方を紹介していきますね!

ビーツの栄養素を摂取しやすい食べ方を紹介

ビーツは皮にも多く栄養が含まれているため、皮ごと調理すると上手に栄養を摂取できます。

ビーツ 食べ過ぎ 適量

茹でて食べるのが一般的ですが、生でも食べられますよ。

管理栄養士 坂本圭子
管理栄養士
坂本圭子
ちなみにビーツをカットするときは、まな板が赤くなるのを防ぐため、キッチンペーパーなどを敷くといいですよ。他の調理法では、ビーツをオーブンでホイル焼きにして皮ごと食べると風味がアップするのでおすすめすよ。

まずは、簡単にまるごと栄養を摂取できるジュースの作り方をご紹介します。

ビーツのスムージー

ダイエットや美容効果を期待できる、ビーツのスムージーです。

ミキサーにかけるだけで、とても手軽にできますよ!

ビーツ 食べ過ぎ 食べ方

参考レシピ

Cpicon ダイエット美容効果抜群ビーツのスムージー by ユカリロめんめん

レシピに記載されている以外にも、お好きなフルーツで作ってみてくださいね。

ただし子供に食べさせるときは、必ず加熱してくださいね。

栄養をまるごと摂取できて加熱調理といえば、やはりスープはかかせません!

ビーツのポタージュ

ビーツに多く含まれるビタミンなどは水に溶けてしまうので、栄養を丸ごと摂取するにはボルシチなどのスープがおすすめです。

中でも簡単にできるレシピをご紹介します。

ビーツ 食べ過ぎ 効果的な食べ方

参考レシピ

Cpicon ミラクルスープ☆赤ビーツのポタージュ by 城西大学医療栄養学科

 

赤い色が目を惹きますが、飲みやすい仕上がりになります。じゃがいもスープのビシソワーズに似ていますよ。

たっぷり栄養素を摂取できるのはもちろん、見た目にも鮮やかなので、食卓も華やぎますね。

管理栄養士 坂本圭子
管理栄養士
坂本圭子
スープ以外の調理法では、蒸し野菜は水溶性ビタミンの損失を防ぐことができます。蒸しビーツもおすすめですよ。

もっと手軽に調理したい場合は、炒め物にするのもおすすめです。

手軽に炒め物

ビーツは加熱すると甘くなるので、子供にもおすすめのメニューですよ。

ビーツ 食べ過ぎ 効果的な食べ方

参考レシピ

Cpicon あまーい❤ビーツと玉ねぎのツナマヨ炒め by もりあん農園

 

ビーツの根だけでなく葉も一緒に炒めると、より栄養を摂取できます。

なかなか馴染みがないビーツですが、意外といろいろな料理に使えるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

近くのスーパーなどでは売っていないという場合は、通販などで購入できますよ!

栄養豊富なビーツを、この機会にぜひ食べてみてくださいね。

結論|ビーツは食べ過ぎに注意しよう

ビーツにはミネラルやビタミン、食物繊維、ポリフェノールなど豊富な栄養素が含まれています。

しかし食物繊維は摂りすぎると腹痛や下痢などを起こすことがあるため、ビーツは適量を食べることが大切です。

また、ポリフェノールの赤い色素が尿に出ることもあるので注意しましょう。

ビーツは1日1個程度であれば、デメリットを考えることなく食べられますので、レシピなども工夫して美味しく食べてみてくださいね。

 

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