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食材・料理のQ&A

ソルビット(ソルビトール)とは?食品添加物としての危険性と用途

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料理・食材
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先日、肌荒れをおこしやすい子供を持つ友人から「市販のお菓子は食品添加物が入っているから食べさせない」という話を聞きました。

その後スーパーで片っ端から成分表示をチェックすると、ソルビット(ソルビトール)などの添加物が含まれている食品の多さにびっくり!

自分の体に入るものなのに、何の知識もなくこれまで食品を食べてきたんだな」と思いました。

気になる成分がいくつかあったのですが、今回はソルビット(ソルビトール)について詳しく調べてみます。

 

  • ソルビットとは何?原材料や特長を解説
  • ソルビトールやソルビン酸との違い
  • 添加物として使う目的は何?具体的な用途と効果
  • ソルビットには危険性があるの?
  • 赤ちゃん・子供・妊婦などは大丈夫?注意が必要な人とは

 

何からできていてどんな味がするのか」など、ソルビットの正体を解明してから、私達の健康に影響があるのかを徹底調査していきます。

自分の体に必要な食品を正しく選び安全に食べるための知識を、ご一緒に確認していきましょう!
 

   

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ソルビット(ソルビトール)とは?原料、ソルビン酸との違いも調査!

ソルビット(ソルビトール)とは何かをネット検索すると、「C6H14O6」という化学式が表示されました。

構造式が苦手な私には、正直解読できません…。

そこで、東京都福祉保健局のホームページなどを参考に、ソルビットの正体を徹底調査しました。わかりやすくまとめてご紹介します!

*ここからは「ソルビット(ソルビトール)」ではなく、「ソルビット」と記載していきます。ソルビットとソルビトールは同じものです。

 

ソルビットの正体とは?

ソルビットの原料を調査すると、植物などから抽出できる成分だとわかりました!

 

ソルビットが抽出できる植物など

  • りんご・梨などの果物(特にバラ科の植物)
  • 海藻類

上記の植物などに含まれるブドウ糖に水素を反応させて(水素が反応しやすいようにニッケルが使われます)取り出した、甘味がある結晶がソルビットです。

ちなみに、ブドウ糖に水素を反応させて取り出す成分の総称は、「糖アルコール」と呼ばれていて、他にもキシリトールなどがあります。

自然界に存在するものの、乾燥させる・煮るなど家庭での調理では取り出せず、人工的に取り出す必要があるんですね!

 

ソルビットの特長とは?

ソルビットには、下記のような特長があります。

  • 食品によくしみこむ
  • 水分を保つ力が強い
  • 食品を腐らせる雑菌を増殖しづらくさせる

この特長をいかし、添加物として食品以外にもさまざまな用途に使われています。

*後ほど「ソルビットには危険性があるの?体に悪いと言われる理由がコレ!」以下で、ソルビットを食べる危険性子供などへの影響もチェックしてみて下さい。

 

ソルビットは個人購入できるの?

ソルビットの販売は業務用が一般的ですが、通販で個人購入も可能です。ただし一缶22kg…。個人での使いみちは、なさそうですね。

ソルビット・ソルビン酸etc…成分の違いは何?

私達が普段食べている食品使っている製品には、ソルビットに名前が似ている成分が表示されていることがあります。それぞれの違いを、表でご紹介します。

 

「ソルビ」から始まる名前の添加物について
添加物の名前 用途など
ソルビン酸 練り物などに使われる
カビなどへの抗菌力を高めるための保存料
ソルビット液 歯磨き粉などに使われる
ソルビット(ソルビトール)に水を加えたもの
ソルビタン 化粧水などの乳化剤として使われる
ソルビットの分子から水分を取り除いたもの

 

同じような名前でも用途や特徴が違うので、食品に表示されている他の成分も、気になったら調べてみるとおもしろいですね。

ソルビットの原材料特徴がわかり、なぜ食品に添加されているのかも理解できました。

次に、ソルビットの具体的な用途を確認していきましょう!
 

 

ソルビットの用途・使い方は?食品添加物以外の使用目的と効果も解説!

ソルビットの特長は「浸透性が高い」、「保水力が高い」、「雑菌が増殖しづらい」でしたね。

砂糖と同じ糖質でも違う特長を持っている点をいかして、大きく2つの用途に活用されています!

 

ソルビットの使い方1.食品に添加

ソルビットは、さまざまな食品に添加されています。一例を、使用目的と一緒にご紹介します。

  • お菓子:甘味料として(砂糖の甘さを10とした場合に、ソルビットは6ほどの甘さがあると言われています)
  • 漬物:味を入りやすくするため
  • 中華麺:腐りにくくするため  など

ソルビットのカロリーは砂糖の1/10体に吸収されない成分なので、砂糖のような甘さを出すための”調整糖”の役割でダイエット食品に添加されたり、便秘予防薬のような薬に使われたりすることもあります!

こちらがソルビットが配合されている商品の例です。

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水あめ(国内製造)、砂糖、ゼラチン、グレープ濃縮果汁、粉末オブラート/ソルビトール、酸味料、ピロリン酸第二鉄、グルコン酸亜鉛、香料、光沢剤、着色料(アカキャベツ、クチナシ)、乳化剤、酵素処理ルチン、葉酸

引用元:DHCサプリdeグミ 鉄+葉酸+亜鉛 グレープ味

 

こんなものにもソルビットが!?ソルビットの意外な働きを紹介

甘いものを食べると心配なのが、虫歯ですよね。

ソルビットを口に入れても、虫歯の原因となる酸が発生しにくいため「虫歯になりにくい」とされていて、歯磨き粉にも添加されています。

虫歯になりにくい人工甘味料は、他にもトレハロース・サッカリンなどがあります。

*絶対に虫歯にならないわけではありません。

 

ソルビットの使い方2.化粧品に添加

ソルビットの保水力は化粧水・保湿剤などの化粧品にもいかされていて、保湿によって肌を柔らかく保ってくれる効果があります。

強力な保湿力があるグリセリンよりは落ちますが、”アレルギー”や”眼への刺激”の報告がないことから安全性に問題がないとされ、長年化粧品に活用され続けています。

*保湿についてのデータは、日本国内の論文を閲覧できるJ-STAGEというサイトで、「添加剤基礎講座 保湿剤」という文献に掲載されていました。

こちらがソルビットが配合されている商品の例です。

〇コラージュ 薬用保湿クリーム 30g

酢酸トコフェロール*、グリチルレチン酸ステアリル*、セラミド2、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル・オクチルドデシル)、水溶性コラーゲン液(4)、トリメチルグリシン、スクワラン、ステアリン酸、セタノール、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、自己乳化型モノステアリン酸グリセリル、濃グリセリン、パラベン、ソルビトール液、水酸化Na、アシルグルタミン酸Na、水

引用元:持田ヘルスケア 全成分表示

ソルビットの正体から使う目的までを、詳しくご紹介してきました。

ここまで調査してきた中で気になったのは、「ソルビットは危険」・「ソルビットは安全」どちらの情報もあることです。

どちらが正解なのでしょうか?
 

 

ソルビットには危険性があるの?体に悪いと言われる理由がコレ!

ソルビットの危険性を調査すると、こんな情報がありました。

 

ヨーロッパで製造された食用のソルビットを使った人のうち1人が死亡、2人が入院し、一部製品のインターネット販売が中止されました。

被害者が使ったソルビットの製品分析をしたところ「亜硝酸ナトリウム」という全く別の成分が検出され、その後パッケージと中身が入れ替わったことが判明しました。

参考:食品安全委員会

 

この事件の結末まで知ると”ソルビットは関係ない“とわかるのですが、インターネット上にはなぜか「ソルビットを食べて死亡した例がある」という情報が出回っています。

正しい情報を選んで知る必要がありますね!

他にもソルビットが有害、体に悪いとされている情報を複数見つけたので、真実なのかを徹底調査しました!

 

ソルビットが添加された食品を食べると腹痛が起きる

ソルビットは体に吸収されない」と先程ご紹介しました。消化・吸収されない食品は、少量だと摂取カロリーが少なくてダイエット効果などを期待できます。

逆に食べすぎると…体から上手に排出できずに消化不良がおきて、腹痛や下痢などの症状が出る可能性があります。

腹痛などの症状が出る摂取量は人によって違うので、普段から胃腸が弱い方・免疫力が落ちている方などは、ソルビットを避けるのがおすすめです。

 

ソルビットがアレルギーを引き起こす

ソルビットを含む人工甘味料が原因のアレルギー症例が、全国の医療機関から報告されています。

  • 子供から大人まで幅広い年齢の人にアレルギー症状が出ている
  • 人工甘味料を食べてからアレルギーを発症するまでの時間は即時〜120分
  • アレルギー性鼻炎など、もともとアレルギーを持っている人・そうでない人どちらにも発症している
  • 症状はじんましん、咳などで、重症ではアナフィラキシーの症例もある

ソルビットを食べる量などによって症例がさまざまなので、普段からアレルギーにお悩みの方・免疫力が低い方などは、ソルビットを避けるのがおすすめです。

 

ソルビットには発がん性がある

ソルビットを含む人工甘味料と発がん性の関係については、明確な情報がありません。

厚生労働省が発表した「文献情報による発がん性評価物質総括表」にソルビトールも掲載されていますが、動物実験の文献は1993年が最後となっていて、発がん性については「判断保留」と記載されていました。

日本で販売される食品に添加していいのは、ソルビットやを含む指定添加物だけです。(人工甘味料の他に、各種着色料、保存料なども含まれています)

下記の理由で、ソルビットの発がん性を過剰に怖がる必要はありません

  • アメリカ・中国など他国から輸入される食品の添加物も、チェックされた上で販売されている
  • 食品衛生法で、添加量などが細かく指定されている

先程ご紹介した腹痛アレルギー症状が出る可能性を覚えておいて頂き、体調に異変を感じたら病院を受診なさって下さい。

 

パン作りに欠かせないドライイーストについても、”有害”という情報があります。こちらの記事で真相を詳しくご紹介しています!
↓↓↓
ドライイーストって有害なの?添加物や乳化剤の危険性は?

 

豆知識:指定添加物の中でも問題視されている成分がある!

指定添加物の中でも、専門家が問題視している成分があります。例えば「リン酸塩」で、骨粗鬆症財団のホームページには下記のように公表されています。

リン酸を過剰摂取すると、カルシウムが吸収されにくくなる

 

食品添加物があったら正しい情報を選ぶことはもちろん大切なのですが、さまざまな食品をバランス良く食べるのが安全性を高めることにつながります。

特に体調が悪いときなどは、添加物よりも自然な食品を食べる方が体に優しいですね。

ソルビットを食べるときに注意したいポイントがわかりましたね。

徹底して避ける必要はありませんが、体質や体調に合わせて食品表示をチェックしながら食べるものを選んでみて下さい!

最後に、普段から食事に気をつける必要がある赤ちゃん・子供さん・妊婦さんなどがソルビットを食べるときに気をつけて頂きたい点をご紹介します!
 

ソルビットの安全性を調査!赤ちゃん・子供・妊婦さんは注意が必要なの?

赤ちゃん〜幼児期は体が小さい、腸内細菌が十分ではないなどの理由で、大人よりもアレルギー物質などに注意が必要ですよね。

妊婦さんも”妊婦さん自身の体調”と”胎児の発育”への影響を考えて、妊娠初期からずっと食事に気を使うものです。

離乳食期用・妊娠中の方用に作られた食品にもソルビットが添加されることがあるので、一般的には過剰摂取などをしなければ大丈夫なのですが、

下記の疾患をお持ちの場合はソルビットが含まれている食品を食べられません。

 

遺伝性果糖不耐症の方がソルビットを食べるのは絶対にNG!

遺伝性果糖(フルクトース)不耐症は、果糖やショ糖が含まれている食品を食べ続けると、死亡する例もある疾患です。

離乳食期から発症した場合は、早期発見をして果糖が体内に蓄積しないよう、厳重に注意することが、重症化予防につながります。

果糖が含まれている食品はもちろん、体内で果糖に変化するソルビットが含まれている食品は、絶対に食べないようにご注意下さい。

 

遺伝性果糖不耐症ほど重症化はしないものの、これまで食べ慣れてきた食品を、体が突然受け付けなくなる場合があります。

こちらの記事で、パスタを食べたときに出る体調不良についてご紹介しているので、ぜひ参考になさってみて下さい!
↓↓↓
パスタは消化にいいか?悪いか?消化時間を早める方法も解説するよ!

 

豆知識:ペットがソルビットを食べるとどうなる?

犬などのペットがソルビットを食べる危険性については明確な情報がありませんが、人間と同じく食べる量体調によっては、下痢などの症状が出る可能性があります。

ドッグフードなどでもソルビットが添加されている商品があるので、添加されている成分を把握しておくようおすすめします!

まとめ

ソルビットとは何か?という疑問を解決して、注意点までをご紹介してきました。ポイントをまとめてみます!

 

  • ソルビット(ソルビトール)はバラ科の植物や海藻などから取り出せる成分
  • ソルビン酸など似ている名前で全く別の成分もある
  • 特長をいかして食品・薬・化粧品などに活用される
  • ソルビットが原因で腹痛やアレルギー症状が出る場合がある
  • 発がん性については過度に怖がる必要はない
  • 赤ちゃん〜幼児期・妊婦さんでも食べられるのが一般的
  • 遺伝性果糖不耐症の方は絶対に食べないよう注意が必要

 

ソルビットは、自然界に存在するりんごなどの原材料から、人工的に取り出した成分でした。

浸透性が高い」、「保水力が高い」、「雑菌を増殖しにくくさせる」という特長をいかして、食品などによく使われます。

体質や体調によっては体に合わない方もいらっしゃいますので、食べる食品にどんな添加物が入っているのかをチェックするクセをつけておけば、自分の体調をコントロールする助けになりますね!

今回は、食品添加物について間違った情報も出回っていることがわかりました。

食品添加物を100%避けて毎日食事をとるのは難しいので、ご紹介した情報を参考にして頂き、正しい情報を選びながら食品を食べて頂けると幸いです!

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