PR
スポンサーリンク
食材・料理のQ&A

ジャムの常温保存は腐るの?糖度に注目?手作りジャムの注意点は

スポンサーリンク
料理・食材
スポンサーリンク

ジャム 常温

【執筆者:管理栄養士 上月典子】

ジャムは市販品で未開封な場合と、手作りの瓶詰めで消毒・脱気をおこなった場合は常温保存も可能です。

糖度が高く日持ちするジャムですが、開封後は冷蔵庫で保存しましょう。

保存状態が悪いとカビが生えたり腐ったりするので、正しい保存方法がわかると安心ですね。

この記事では保存方法や活用法、手作りする時の注意点など以下の情報をお伝えします。

この記事を読むとわかる!
ジャムのこと

 

  • 市販品と手作りの賞味期限
  • 常温保存で日持ちする理由
  • 冷蔵・冷凍での正しい保存方法と脱気法のコツ
  • 手作りする時の注意点・低糖度のジャムレシピ

手元にあるジャムが食べられるのか悩んでいる人や、ジャムのことを知りたい・作ってみたいという人もぜひ参考にしてくださいね。

   

スポンサーリンク

ジャムは未開封なら常温保存可能|市販品・手作りの賞味期限目安

ジャム 常温保存

市販品のジャムは瓶やカップなどの容器、糖度の違いやメーカーによっても賞味期限が異なりますが、未開封であれば常温保存可能です。

ジャムの賞味期限目安
未開封 開封後
常温 冷蔵 冷凍
市販 瓶詰め
(高糖度・
中糖度)
約2年 約2週間
~3週間
(早めに)
約6ヶ月
瓶詰め
(抵糖度)
約1年半
紙パック 約1年
手作り 瓶詰め
(脱気あり)

手作りは瓶詰めで消毒・脱気(空気を抜く)をおこなった場合のみ、未開封の状態なら常温での保存も可能です。

ヨセミテ編集部・笑顔
ヨセミテ
編集部
直射日光の当たらない冷暗所に保管しましょう。
高温多湿になる夏場は置き場も注意してくださいね。

タッパーや他の容器に入れた手作りジャムは、完成後常温ではなく冷蔵庫に保存してください。

瓶やパックごと冷凍するのは、中身が膨張して破裂する恐れもあるため小分けで保存しましょう。

脱気法については、後半で解説していますので参考にしてくださいね。

果物・野菜・花(花弁)を砂糖でゼリー状になるまで加熱したものです。
種類によってゲル化剤(ペクチン)や酸味料・香料も添加されます。
形が残らないものをジャム、一部形が残っているものをプレザーブ、柑橘類で果皮が残っているものをマーマレードとなっています。

ジャムは糖度の違いで、保存性や賞味期限の長さが異なることがあります。

常温保存でも日持ちする理由|糖度の違いと保存性

未開封のジャムが常温でも日持ちするのは、糖度が高さが関係しています。

ジャムの糖度による違い
  • 高糖度:糖度65%以上
  • 中糖度:糖度55%以上65%未満
  • 低糖度:糖度40%以上55%未満

糖度が高いと砂糖が水分を吸収して食品中の自由水が少なくなり、微生物の繁殖が抑えられ腐りにくくなります。

食品には自由水結合水が存在します。
食品内を自由に動ける自由水が多いほど、微生物やカビの繁殖に好条件となり腐りやすくなります。

市販品の高糖度ジャムは保存性も高く賞味期限も長めですが、最近では健康志向の高まりで低糖度ジャムも人気ですね。

低糖度ジャムはペクチンを添加され保存性を保っていることもあり、賞味期限も短くなっているようです。

ヨセミテ編集部・笑顔
ヨセミテ
編集部
 ペクチンとは、果実や野菜などに含まれる食物繊維の一種です。
水に溶け適量の糖類と酸を混ぜ合わせ加熱するととろみがつき、ゼリー状になる性質をもっています。

市販品のジャムは日持ちするため、保存期間に余裕のある賞味期限が設定されていますが、過信せず開封後は期限に関わらず早めに食べ切りましょう。(※3)

保存状態が悪いとカビが生えたり、腐ったりすることもあるので注意が必要です。

腐るとどうなるのか|変色や表面の白い部分はカビではないことも

糖度が高く保存性も優れているジャムですが、開封後のジャムを常温放置するとカビが生えたり腐ったりする可能性があります。

ジャムが食べれられるかどうかの見分け方
食べられない 食べられる
見た目
変色
・カビが生えている
・全体が水っぽい
・茶色に変色
(イチゴジャム)
・表面が白い
(ブルーベリージャム)
・上部のみ水っぽい
臭い ・酸っぱい臭い
・腐敗臭
・シンナーのような
ツンとした臭い

食感
酸味や苦み
シンナーのようなツンとした臭いは、発酵して酢酸エチルや炭酸ガスが発生した可能性があり、全体が水っぽい場合はペクチンが分解され発酵していることもあるので、食べるのは控えましょう。

また、カビは一度生えると胞子が全体に広がってしまうので、その部分だけを除いて食べないでください。

正しく保存された状態で、変色したり表面が白くなったりすることがありますが、カビではなく食べても心配ない場合があります。

ヨセミテ編集部・笑顔
ヨセミテ
編集部
変色はイチゴのアントシアン系色素で日数の経過での退色表面が白いのはブルーベリーのフルーツワックスやブルームと呼ばれる天然のロウ成分の可能性があります。

手元にあるジャムの状態をよく確認してから食べてくださいね。

常温保存可能なジャムでも開封後は日持ちしないので、正しく保存しましょう。

 

ジャムの正しい保存方法|開封後の冷蔵・冷凍で日持ちさせるコツ

ジャム 保存方法

ジャムの開封後は常温保存だと傷みやすいですが、冷蔵または冷凍すると日持ちします。

ジャムの正しい保存方法
未開封 開封後
常温 冷蔵 冷凍
市販品 直射日光
高温多湿を
さける
・しっかり
フタをしめ
密閉する
清潔な
スプーン
使う
ラップに
小分けして
保存袋に
手作り ・瓶詰めで
消毒と脱気を
しっかりした
場合のみ可
・直射日光
高温多湿を
さける

冷凍する場合は空気を入れないように保存しましょう。

冷凍したジャムは固くならず使いやすいですが、解凍後は再冷凍せず使い切ってくださいね。

消毒や脱気の方法・注意点を押さえれば、手作りジャムも手軽にできますよ。

手作りジャムの注意点|ペクチン・酸・糖度のバランスと脱気法

ジャムは、ペクチン・糖・酸のバランスがうまく組み合わさることでゼリー状にとろみがつき美味しいジャムが出来上がります。

ジャムはペクチン0.5~1.5%・糖60~65%・酸pH2.8~3.2でのバランスが適正だとされています。
この3つは量の差はあっても、多くの果物や野菜に含まれています。

ジャムに使用する果物や野菜によって、ペクチンや酸が少ないものもあり、また砂糖を控えめにしたい時などは市販のペクチンやレモンで補うとよいでしょう。

アクはこまめにとりましょう。
長時間加熱しすぎるとペクチンが分解され固まりにくくなるので気を付けてくださいね。

消毒や脱気も正しくおこなえば、長期保存も可能です。

ヨセミテ編集部・笑顔
ヨセミテ
編集部
瓶の消毒は、沸騰したお湯で15分ほど煮沸する方法と、食品用アルコールや焼酎(アルコール度数35度以上)を噴霧してキッチンペーパーで拭く方法があります。

脱気とは瓶の中から外へ空気を出すことで、密閉性と保存性を高めるためにおこないます。

脱気方法
  • 煮沸消毒した瓶の90%程度まで熱いジャムを詰める
  • フタをゆるめに閉め深めの鍋に入れ、瓶の2/3の高さのお湯で数分煮沸
  • やけどに気をつけて瓶を取り出し、一瞬フタを緩めた後すぐにしっかり閉める

脱気をしない場合は、冷蔵庫に保存しましょう。

作り過ぎて余った場合も活用法を知っておくと、無駄にすることなく食べられますね。

アレンジと活用法|低糖度でヘルシーなジャム作り

ジャムはトーストやスコーンにつけたり、ヨーグルトにかけたりする以外にも多くの活用法があります。

ジャムを使ったアレンジ
  • クッキー・パイ・マフィン
  • アイスやグミ
  • ドレッシング
  • カレーにちょい足し(りんごジャム)
  • 肉料理に(柑橘系やベリー系)

肉料理では、生姜焼き・ソテーやスペアリブなどに使えて便利ですよ。

ここで、低糖度でヘルシーなジャムの作り方をご紹介しますね♪

糖度約40%の甘酸っぱいジャムなので、甘すぎるものが苦手な人にもおすすめです。

ベリーミックスのジャム

ベリーミックスのジャム

材料

冷凍ベリーミックス:300g
グラニュー糖:90g
ペクチン:5~6g
水:60㏄
レモン果汁:20㏄

作り方
  1. 解凍したベリーミックスを鍋に入れ、グラニュー糖をまぶし水分が出たら、弱火~中火で約10分アクを取りながら煮る
  2. 別の小鍋にペクチンと水を入れ火にかけ、ダマにならないようにしっかり煮溶かし1に加える
  3. 焦げないように約5分煮て、最後にレモン汁を加えて完成

低糖度のジャムを作る時はLMタイプのペクチンが適しています。

ホームメイド
¥537 (2024/07/07 08:23:21時点 Amazon調べ-詳細)

ジャムを紅茶に入れても美味しいですよ。

りんご・ゆず・ベリー系のジャムも相性がよいです♪

炭酸で割っても美味しく飲めるので、いろいろ試してみてくださいね。

ジャムについては、こちらの記事も役立ちます。

 

結論 | ジャムは未開封なら常温保存可能でも開封後は冷蔵や冷凍で

ジャムのまとめ
  • 糖度が高く保存性があり未開封なら常温保存できる
  • 変色は色素の退色・表面が白いのはブルームの可能性も
  • 開封後は冷蔵か小分けで冷凍
  • ペクチン・糖・酸のバランスでゼリー状に固まる
  • 手作りはしっかり消毒・脱気を

ジャムは糖度が高く未開封であれば常温保存も可能ですが、開封後は冷蔵庫で保存し早めに食べ切りましょう。

冷凍保存もでき、飲み物や料理にもアレンジしやすく消費もできますよ。

手作りジャムもかんたんなので作ってみてくださいね♪

タイトルとURLをコピーしました