モッツァレラチーズの賞味期限切れは腐る？未開封･開封後の日持ち

【執筆者：編集部 対島敬】

モッツァレラチーズが賞味期限切れしても、未開封で正しく保存されていれば食べられる可能性があります。

開封後は日持ちが短くなるので、安全に食べるためには正しく保存することが大切です。

この記事ではモッツァレラチーズについて、下記の項目にまとめて紹介します。

賞味期限が切れてしまい捨てるか迷った経験がある人や、開封後に余った分の保存法が分からない人は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

賞味期限切れモッツァレラチーズは食べられる？

賞味期限切れのモッツァレラチーズは、正しく保存され未開封なら食べられる可能性があります。

モッツァレラと記載のある商品を調べると、賞味期限は製造日より2週間から半年後に設定される種類があるようです。

モッツァレラチーズの賞味期限目安

市販品の一例	ナチュラルチーズ フレッシュタイプ	14〜30日ほど
	ナチュラルチーズ シュレッド（加熱用）	90〜100日ほど
	プロセスチーズ	180日ほど

賞味期限に幅があるのは、チーズの製造方法や用途に違いがあるからです。

生食できるナチュラルチーズのフレッシュタイプは、保存液に浸かった状態で販売されています。

一方、加熱用のシュレッドチーズはこちらのような商品です。

日持ちするプロセスチーズは、こちらのような商品になります。

いずれにしてもモッツァレラチーズの賞味期限は、消費期限と違い日持ちが見込める食材に表示されています。

正しく保存された未開封なら、風味が落ちる可能性はありますがすぐに腐るわけではありません。

しかし賞味期限切れ後はメーカーによる品質保証の対象外になるため、食べるかどうかは自己責任で判断する必要があります。

賞味期限切れでも食べられるのはいつ頃まで？

賞味期限切れのモッツァレラチーズは、期限切れから何日間なら食べられると断言できません。

商品によって賞味期限に幅があるほか、家庭での保存環境はそれぞれ違うからです。

前述で紹介した3つの商品について計算してみると、以下のようになります。

賞味期限切れ後の余分期間を推測する例
※便宜上、安全係数を0.8として計算

	明治	雪印メグミルク	Q・B・B
賞味期限	30日	100日	180日
検査による 最大日持ち期間 （推測値）	37.5日	125日	225日
期限切れ後の 余分期間 （推測値）	7.5日	25日	45日

計算上は短いもので約7日、長いもので45日ほどなら食べられる可能性がありますが、あくまで推測値にすぎません。

中には、賞味期限切れから3ヶ月経過したものを冷蔵庫に戻してしまった人もいるようです。

なんか賞味期限切れてパンパンに膨らんだモッツァレラチーズと3ヶ月前のもあったけどこれは見なかったことにして冷蔵庫に戻すね….. pic.twitter.com/GP331uQl6s

— 樟葉 (@AdmiralKuzuha) October 25, 2020

安全に食べるためには普段と違うところがないか、中身をしっかり確認することも大切です。

腐るとどうなる？食べられない時の特徴

モッツァレラチーズが腐ると、味や臭いに異変が起きたりカビが生えたりして食べられません。

食べられないモッツァレラチーズの特徴

見た目 変色	・赤やピンクに変色 ・カビが発生
臭い 匂い におい	・アンモニア臭 ・カビ臭い
味 食感 触感など	・酸っぱい ・苦い ・溶けてドロドロ ・カピカピに乾燥

適切な温度で保存せず腐敗菌がチーズの栄養や水分をエサにして増殖をくりかえすと、表のような変化が起こる場合があります。（※2）

味・臭い・見た目などがいつもとは違うなと感じたら、思い切って処分してください。

中でもナチュラルチーズのフレッシュタイプは乳酸菌が生きているため、発酵しすぎて以下のような変化が起こる可能性もあります。

冷蔵庫内の温度が変化すると発酵が活発になり、二酸化炭素が大量発生するためです。

風味が落ちて美味しくない可能性が高いため、食べるのはあまりおすすめできません。

安全に食べきるためには、適切な保存法や保存期間を守って食べることが大切です。

モッツァレラチーズの賞味期限切れを防ぐ保存法

どのタイプのモッツァレラチーズも、基本的に冷蔵保存が適しています。

未開封モッツァレラチーズの保存法

常温保存	冷蔵保存	冷凍保存
不可	10℃以下で密閉保存	メーカーは推奨しない

水分と栄養のあるチーズは、温度管理をおこたると雑菌が繁殖したりカビが生えたりする可能性があるため常温保存はできません。

冷凍保存できますがメーカーが推奨する保存法と異なるため品質が落ちる可能性があり、保存の仕方や食べ方に工夫が必要になります。

一方、開封後に冷蔵保存する場合はタイプごとに気をつけるポイントがあります。

開封後の正しい冷蔵保存法｜保存期間目安も紹介

開封後のモッツァレラチーズは、種類によって保存法が異なります。

開封後の冷蔵保存法と保存期間目安

	冷蔵保存法	保存期間
ナチュラルチーズ フレッシュタイプ	・保存液を容器に移す ・チーズを浸して密閉	約1週間
ナチュラルチーズ シュレッド （加熱用）	・開封品ごと保存袋へ ・空気を抜いて密閉	約1週間
プロセスチーズ	・ラップに包む ・保存袋に入れ密閉	お早めに

フレッシュタイプの袋に入っている液体は捨てずに、開封後の保存に利用しましょう。

保存液はメーカーにより品質が保たれるよう調合されていますが、水道水に置きかえると早くカビが発生する可能性があります。

表の保存期間を目安になるべく早く食べるのがおすすめですが、期間内に食べ切れなさそうなら冷凍保存という手があります。

冷凍保存したモッツァレラチーズを美味しく食べる方法

前述の通り、モッツァレラチーズは解凍すると食感が悪くなるためメーカーは推奨していませんが、工夫をすれば美味しく食べられます。

冷凍保存法と保存期間目安

	冷凍保存法	保存期間
ナチュラルチーズ フレッシュタイプ	・スライスする ・1つずつラップ ・保存袋に平らに並べる ・密閉保存	約1ヶ月
プロセスチーズ
ナチュラルチーズ シュレッド （加熱用）	・1回分に小分けする ・薄く伸ばしてラップ ・保存袋に平らに並べる ・密閉保存

食感が悪くなる理由はチーズの水分が氷になる時に組織が壊れ、解凍すると水が抜けてスカスカになるからです。

そのため食べる時は凍ったまま加熱調理に使うと、食感の劣化が感じにくくなります。

冷凍保存すると乾燥しにくかったりカビの発生を抑えられたりするメリットがあるので、上手に活用してみてくださいね。

結論 | モッツァレラチーズは賞味期限切れになる前に冷凍保存しよう

モッツァレラチーズは賞味期限切れになっても、正しく保存された未開封であれば安全に食べられる可能性があります。

開封後は日持ちが短くなるので、タイプ別に冷蔵保存して早めに食べるようにしましょう。

すぐに食べ切れない時は冷凍保存で1ヶ月ほど日持ちするので、ぜひ紹介した加熱調理方法で美味しく食べ切ってみてくださいね。