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食材・料理のQ&A

さつまいもに苦い部分があるのはなぜ?食べても害はないの?

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料理・食材
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子どものおやつやおかずのボリュームが少ない時にプラスする副菜として、さつまいもは食卓で大活躍してくれる野菜ですよね。食物繊維だけでなくビタミンやカリウムなども豊富だし、まいものビタミンCは熱に強いというのも嬉しい点です。

野菜の値段が上がっている時は特に、食事だけでは補えないビタミンや食物繊維を補うため、子どものおやつや朝食として私も重宝しています。葉物野菜と違って長く保存ができますし、蒸してから潰して冷凍しておけばパンやお菓子を作る時にも便利ですしね。

ですが時々、さつまいもを洗って皮付きのまま蒸すと、特に端のヘタの方で苦いと感じることはありませんか?

ここでは「さつまいもに苦い部分があるのはなぜ?食べても害はないの?」というテーマを中心に、

  • さつまいもの苦味の特徴と原因
  • 良いさつまいもの見分け方
  • 甘くふかす方法
  • さつまいもの保存方法

についてご紹介します。

苦い部分を食べても大丈夫か?という疑問だけでなく、「甘~いさつまいもが食べたいなぁ♡」という方のために、甘くて美味しいさつまいもの選び方や、甘くふかす方法なども併せてご紹介していきます。

また子どものおやつやダイエット中の間食として食べるなら甘い方がいいですが、天ぷらにするなら甘さよりもホクホク感が欲しい…など、作りたいメニューによって求めるポイントが違ってきますよね。

今回は品種についても簡単に説明しますので、スーパーで何種類か並んでいるけど、全部同じに見えて選べないという方は、ぜひそちらをご覧下さいね。

それでは早速、一番心配な苦い部分についてから見ていきましょう!

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さつまいもに苦い部分があるのはなぜ?食べても害はないの?

ふかしたさつまいもの端を「ちょっと味見~♪」と食べてみたら、苦いことってありますよね。食べ終えた舌に”えぐみ”を感じたりするので「アクかな?」思って水にさらしてみても、やはり同じような仕上がりになったりします。

また蒸している間にカビ臭いがしたりする場合もあり、農薬が落ちていないとか、腐敗しているのかも…と心配になってしまいますよね。

実はさつまいもには2種類の苦味(えぐみ)があり、それぞれ理由も異なりますので、詳しく解説していきますね。

さつまいもの苦い部分の特徴とその理由

1.ヤラピンの濃度の変化

「特に変色していたわけでもないのに、端の方を食べたら苦かった」という場合は、ヤラピンが原因でしょう。

ヤラピンというのは、主にさつまいもの皮の近くにあります。さつまいもの断面をよく見ると、皮のそばにある年輪のような輪の部分に白いネバネバした液がにじみ出ていることがあるのですが、これがヤラピンです。茹でると薄黒くなり、苦みやえぐみが出てしまいます。

ただ、ヤラピン自体は有害ではありません。

食物繊維との相乗効果で便秘の改善に効果的だと言われていますし、腸の働きを促すためにさつまいもを食べるのであれば、気にせず食べてしまってOKです。加熱するとデンプンとともに糖化するので、加熱後に端の方を少し取り除けば苦みも気にならなくなりますよ。

子どもに食べさせる場合は苦味がない方がいいでしょうから、切ったらすぐに水にさらしてアク抜きをしておきましょう。煮物にする場合も、一度さつまいもだけで水から茹で、火を通してから水を入れ替えて煮付けると、雑味のない美味しい煮物ができますよ。

長期保存しておいた芋を調理する時は特に、アク抜きは必須ですよ!

2.もともとあるクロロゲン酸の特徴

青黒く変色していて、食べると苦味やえぐみが残る場合はクロロゲン酸が強く出ている傾向があります。

クロロゲン酸はポリフェノールの一種で、独特の苦味や渋みを持っています。現在流通している多くのサツマイモはそうしたクロロゲン酸の影響が出にくいように品種改良されたものではあるのですが、収穫した中の一部で原種の持つ性質が強く出てしまうことがあります。このクロロゲン酸が、アク抜きとして水にさらしていても抜け切れず、独特の苦みが出てしまったのでしょう。

またこうした現象は生育不良でも出ることがあるので、家庭菜園など個人で育てたさつまいもでは起こりやすいかもしれませんね。

ただ先ほどと同様、さほど気にする必要はありません。クロロゲン酸に毒性はなく、むしろ体に良いものなんですよ。ポリフェノールなので抗酸化作用=アンチエイジング効果が期待できますし、シミ予防に効果的という説もあるんですよ。

「中心部分の甘~い部分は子どもにあげて、ママは端の方を食べま~す」というのは、母の自己犠牲ではなく、実は”WIN-WIN”の食べ方だったのかもしれませんね(笑)

じゃがいもを長期保存しておくと芽が出たり触るとぶよぶよしてしまったなんて経験は誰にでもあるのではないでしょうか?
「青い皮」や「芽」が毒なんて話もあるので心配ですよね。そんな芽が出たりぶよぶよになったじゃがいもは食べても大丈夫なものなのかこちらの記事で詳しく解説しているので参考にして下さいね。
参考記事じゃがいもは、ぶよぶよになっても食べられるの?注意点は?
じゃがいものカビは大丈夫?白いものや芽が出たときの注意点

臭いの原因は農薬?ふかした後は緑色に!? これって大丈夫?

ここでは苦味以外の「これって大丈夫!?」と心配になる疑問を、まとめて簡単にご説明しますね。ここで取り上げる”小さな心配ポイント”は、この2つ。

  • 皮に農薬が残っていないか心配…
  • ふかした後に緑色に変色!これも腐っているの?

まず農薬ですが、全てのさつまいもに農薬を使っていないと言い切ることはできません。

ですが根の部分を収穫するわけですから、土の中にあるさつまいもに直接農薬をかけたりはしませんよね。そのことから、さつまいもにベッタリと農薬が付いているとは考えにくいです。

貯蔵中も、もともと長期保存に向いているさつまいもに防腐剤をたっぷり使ったりはしないでしょうし、私個人としては、あまり気にしなくてもいいと思っています。もし気になるのなら、芋同士をこすり合わせながら流水でしっかりと洗ったり、皮をむいて調理すればOKです。

ただし、さつまいもは芋同士が擦れてキズがつくと、短時間でも黒ずんでしまい、臭いや苦みが出やすいです。もしも芋の表面で黒ずんだ箇所があったら、切り取って色のきれいな部分を使うと良いでしょう。

次に緑色の変色ですが、ふかした後に4時間ほど放置しておくと、全体が緑色に変色することがあります。これはさつまいもに含まれるクロロゲン酸がアルカリ性の成分と反応したために起こる変色なので、食べても大丈夫です。私もさつまいも入りの蒸しパンを作って冷めてから食べようとして、さつまいもだけ緑色っぽく変色していたことがあるんですが、食べても何ともありませんでしたよ。

料理上手さん達のクチコミによれば、見た目が気になる方はアク抜きをしっかりしたり、厚めに皮をむいたり茹でてから調理に使うなどして対処しているようですね。ちなみにおせち料理の栗きんとんでクチナシの実を使うのは、この変色を防ぐためなんですよ。

ただし生の状態で緑色だと、腐っていたり、カビが生えているのかもしれません。さつまいもというのは、畑から掘り出してすぐに市場に出回ることはほとんどありません。貯蔵中に低温にさらされた芋が腐ってしまう可能性もゼロではないですから、そこは気をつけましょうね。

心配ごとがスッキリ解決したところで、次は美味しいさつまいもを食べるために必要な知識も仕入れておきましょう!

美味しいさつまいもはどれ?見分け方や調理法を伝授!

まずさつまいもを購入する段階で、こんなことに気をつけましょう。

美味しいさつまいもの見分け方

  • 皮の色はムラなく均一でツヤのある、鮮やかなものが良い
  • 表面に凹凸や傷、斑点状の変色がないものが良い
  • 見た目がふっくらとした形で、端の方がしなびていないものが良い
  • ひげ根が乾燥してかたくなっているものは避けよう

上から3つは、より甘く美味しいさつまいもを選ぶためのポイントですね。ひげ根が乾燥してかたくなっているものや、皮の一部が黒く変色しているものは古いさつまいもで、味も苦い場合があるので避けた方が無難です。

特に年が明けた頃から春にかけて出荷されるさつまいもは、デンプン質が糖化し、水分が抜けることで甘さが濃くなっているのでオススメですよ。

好みによって使い分けよう!さつまいもの品種

さつまいもにはホクホクした食感が美味しい品種と、ねっとりとした甘~い品種、さらにねっとり系のような甘さでありながらホクホク感も残す中間的な存在のしっとり系の品種があります。例えばスーパーで売られている焼き芋によく使われているのは紅はるかですし、安納芋はスイーツのように甘いと人気が高いですよね。

ホクホク系 なると金時・高系14号・宮崎紅(ミヤザキベニ)・五郎島金時・紅さつま・紅さつまなど
ねっとり系 安納芋・シルクスイート・クイックスイートなど
しっとり系 紅はるか・紅あずま・大栄愛娘など

最近では”しっかり甘いけどホクホク感もある”という、ホクホク系とねっとり系の良いとこ取りをした品種の開発が進んでいるようです。確かにねっとり系は少々ベタつくし、さつまいものホクホクした食感も捨て難いですから、しっとり系は魅力的ですね。

あなたもスーパーでこれらの品種を見かけたら、まずは焼き芋やふかし芋でその品種の本来の美味しさを確かめてみませんか?

甘くて美味しくなる!さつまいものふかし方のコツ

さつまいもは長時間かけて低温で加熱すると、デンプンを糖化するアミラーゼという酵素が働き、甘味が増すという特徴があります。また茹でる時、蒸す時は皮付きのままの方が美味しくなります。皮がある事によって甘みが保護され、旨味が流れ出ないからです。それを踏まえて調理する方法がこちら!

1.調理前に塩水に浸けておく

ふかす前にさつまいもを塩水につけておくと、甘みが更に引き出されます。

水1リットルに対して塩を大さじ1.5~2杯入れ、さつまいもを3時間くらい浸けておきましょう。さつまいもの太い部分の皮を部分的にむいておくと効果的ですよ。

※細いさつまいもは浸ける時間を短くしてください

2.炊飯器でさつまいもを蒸そう!

炊飯器の底から1cm以下程度に水を入れ、一緒に塩を少々を加えてから、さつまいもを炊飯器の釜の中に置きます。大きなさつまいもであれば、切って入れてくださいね。そして炊飯器のボタンを押すだけ!

大きなままで加熱すると火が通りにくいですが、2回くらい炊飯ボタンを押せば出来上がるでしょう。

オーブンレンジやオーブントースター、魚焼きグリルを使って焼き芋を作るというのはよくある方法ですが、オーブンを持っていなかったり、魚焼きグリルでは太い芋が入らなかったりもしますよね。

その点、炊飯器ならどのご家庭にも大抵はあるものですし、操作も簡単、ついでに後片付けも簡単です。実際に作ってくれた方の感想がありますので、よければ参考にしてくださいね。

実際にこの方法で作ってみました!

さつまいもを塩水に浸けて炊飯器で普通にご飯を炊くスイッチを押すだけで、本当にすごく甘くなって、ねっとりしたお芋になりました。レンジで加熱するよりも美味しく、オススメ出来る方法でした!

最初と品種を変え、シルクスィートで試してみました。少し水を入れたのが良くなかったのか、炊飯器の中に3時間も放置してしまったのが良くなかったのか、柔らかくなりすぎて崩れやすくなってしまって取り出す時に苦労しました。蒸す時は水はあまり入れなくても、洗った時についた水程度で充分だったのかもしれません。

さつまいもの保存方法

さつまいもは長期保存に向いている野菜ですが、保存方法にはいくつかの注意点があります。

  • さつまいもは冷蔵庫に保管してはいけない
  • 通気性が大切!ビニール袋に入っていたら、取り出すか穴をあけよう
  • 水気に弱く、水洗いすると腐りやすくなるので注意!
  • 新聞紙に包んで風通しの良い冷暗所で保存するのがベスト
  • 使いかけはラップに包んで野菜室で保管

さつまいもは冷気に弱いため、冷蔵庫に入れると霜焼けになって苦味が出てしまうことがあります。家に冷暗所がなく冷蔵庫に入れるしかない場合は、新聞紙などでしっかり包んで冷気の当たりにくい場所に置くようにしましょう。

畑から獲ってきたさつまいも、あるいは土付きで購入したものは、上手に保存すれば3ヶ月以上持たせることもできます。

娘の幼稚園では芋堀りがあるんですが、その時に畑で掘ってきたさつまいもは一週間ほど寝かせておくと美味しくなると教わりました。泥付きのまま新聞紙にくるんで冷暗所で寝かせておくと、甘くなるんだそうですよ。今年の芋堀りの時は娘がどうしても食べたい」とごねたので掘った当日に食べましたが、前年の1週間寝かせた芋の方が甘かったなぁ…という味でしたよ(笑)

いくら蒸してもかたい!古いさつまいもを活かす方法

長期保存ができると言っても、古くなったさつまいもは火を通してもかたいままだったり、苦かったりということがあります。

思い切って干し芋にすれば美味しく食べられますので、挑戦してみてはいかがでしょうか。手順は意外と簡単で、

  1. 芋の皮をむいて薄い塩水にさらしてアクを抜く
  2. 蒸し器などで柔らかくなるまで蒸す
  3. よく晴れた、できれば風のある日に”すのこ”などに並べ、数日間天日干しにする

という方法です。表面の糖分が結晶して白い粉がつくくらいまで干し上げると、常温でも数週間は保存できますよ。

短めに干してねっとりと柔らかい食感を楽しむ方法もあるので、その辺りはお好みで。干し芋には”紅はるか”が向いています。

じゃがいもを長期保存しておくと芽が出たり触るとぶよぶよしてしまったなんて経験は誰にでもあるのではないでしょうか?
「青い皮」や「芽」が毒なんて話もあるので心配ですよね。そんな芽が出たりぶよぶよになったじゃがいもは食べても大丈夫なものなのかこちらの記事で詳しく解説しているので参考にして下さいね。
参考記事じゃがいもは、ぶよぶよになっても食べられるの?注意点は?
じゃがいものカビは大丈夫?白いものや芽が出たときの注意点

まとめ

さつまいもの苦い部分の特徴とその理由

  • ヤラピンの濃度の変化⇒害ではないので食べてもOK
  • ヤラピンは食物繊維との相乗効果で便秘解消が期待できる
  • もともとあるクロロゲン酸の特徴⇒こちらも害ではない
  • クロロゲン酸はポリフェノールの一種なので、抗酸化作用が期待できる
  • さつまいもに農薬が直接ベッタリとついているとは考えにくい
  • 加熱してから数時間後に緑色に変色するのは、クロロゲン酸によるものなので食べてもOK

美味しいさつまいもの見分け方

  • 皮の色はムラなく均一でツヤのある、鮮やかなものが良い
  • 表面に凹凸や傷、斑点状の変色がないものが良い
  • 見た目がふっくらとした形で、端の方がしなびていないものが良い
  • ひげ根が乾燥してかたくなっているものは避けよう
  • 品種によって食感や甘さが異なるので、好みの品種を覚えておくのも良い

甘くて美味しくなる!さつまいものふかし方のコツ

  1. 水1リットルに対して塩を大さじ1.5~2杯入れ、さつまいもを3時間くらい浸けておく
  2. 炊飯器の底から1cm以下程度に水を入れ、塩を少々とさつまいもを入れて炊飯器のボタンを押すだけ!

さつまいもの保存方法

  • さつまいもは冷蔵庫に保管してはいけない
  • 通気性が大切!ビニール袋に入っていたら、取り出すか穴をあけよう
  • 水気に弱く、水洗いすると腐りやすくなるので注意!
  • 新聞紙に包んで風通しの良い冷暗所で保存するのがベスト
  • 使いかけはラップに包んで野菜室で保管

今回テーマになった苦味に関しては、あくまで「腐っている様子がない」という前提です。さつまいもは水気や傷に弱いですから、保存状態には気をつけておいてくださいね。

そして調理の前にはカビや腐っていそうな変色などの見た目、臭い、ブヨブヨと柔らかい感触など、腐っていそうな変化がないか、よくよくチェックしましょう。

病害などで黒く変a色したり、少々傷がついたぐらいの状態であれば、異常なほど大量に食べない限り健康にはほとんど影響はないと言われています。保存状態や調理前のチェックで問題なければ、少々の変化は気にしなくっても大丈夫!

大地の恵みを美味しくいただき、健康的な食生活を維持していきましょうね。

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