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食材・料理のQ&A

缶詰は腐る?腐らない?長持ちする理由と賞味期限切れの見分け方

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料理・食材
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缶詰 腐る

【執筆者:管理栄養士 藤井千晃】

缶詰は製造工程で加熱殺菌されているので中身が腐ることはありません

しかし缶詰の保存方法を間違えると缶が膨張する、不快な匂いや味がするなどの変化があって食べられなくなる可能性もあります。

70年以上もほぼ品質が変わらずに保管されていた例もありますが、10年前に賞味期限切れになったフルーツ缶の中身が腐ってた例もあるので過信してはいけません。

そこでこの記事では、腐らないはずの缶詰を正しく保管しておくために知っておきたい以下の項目を紹介します。

この記事を読むとわかる!
缶詰のこと

 

  • 腐らない理由・腐る条件
  • 食べられない状態の見分け方
  • 賞味期限切れでも食べられる?
  • 正しい保存方法

賞味期限切れの缶詰を食べても大丈夫か不安になっている人は、ぜひ食べられない・食べられるの見分け方を参考にしてくださいね。

   

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缶詰がほぼ腐ることがない理由と食べられない状態の見分け方

缶詰 腐る

缶詰は理論上でいうとまず腐ることはないとされています。

缶詰が食べられるかどうかの見分け方
食べられない 食べられる
見た目
変色
缶が膨張している 錆びている
凹んでいる
匂い
臭い
におい
不快な匂い 金属っぽい

食感
触感など
不快な味

金属っぽい匂いや味の正体は「缶臭」で、果実や野菜などの塗装されていない缶詰で感じとることがあります。

金属臭の原因は鉄ですが加熱により揮発しますので、気になる人は試してみてください。

カビのように見えても問題ないケースが多いです。たとえばホタテの水煮はアミノ酸のチロシンやカルシウムなどが白く固まることがあります。サバやサンマなどの魚も脂肪分が固まって白い粒々になることもあるようです。

缶詰がなぜ長持ちするのか、基本的に腐らないといえる理由は、空気や水、細菌などが入らないように密閉されているからです。

缶詰はなぜ腐らない?長持ちする理由

缶詰は空気、水、細菌などが入らないように密封してから加熱殺菌をしているため、理論上は腐らないとされています。

缶詰の製造方法についてはJAS規格で細かく定められています。(※1)

ヨセミテ編集部・メモ
ヨセミテ
編集部
レトルトも加熱殺菌されますが、賞味期限は缶詰のほうが長い点が大きな違いですね。

防腐剤が含まれているから体に悪いし、腐らないと思っている人もいるようですが、缶詰には殺菌料や保存料などは使用してはいけない決まりがあります。

正しく保存して賞味期限内であれば腐ることはありませんが、保存方法を間違えると缶詰が膨張して中身が腐る可能性はあります。

膨らんだ缶詰は不快な匂いや味がする

缶詰が膨らんで不快な匂いや味を感じるのは、密閉が甘かったり、加熱殺菌が不十分だったりして細菌が繁殖してガスが発生したからだと考えられます。(※2)

また、フルーツ缶の場合はシロップに含まれる酸と缶詰の金属が反応して発生した水素により膨張することもあります。

膨張した缶詰の中身は食べられませんが、そのままにしておくと破裂して危険なので早めに処分しましょう。

バケツや水槽などに水を入れた中で缶詰をゆっくりあけましょう。中身が飛び散ったときのために、ゴーグルやゴム手袋を着用することをおすすめします。

なお缶詰が変形していても、サビや凹みに関しては問題なく食べられることが多いです。

多少のサビや凹みがあっても食べられる

サビや凹みがある缶詰を食べても大丈夫なのかと迷うかもしれませんが、問題なく食べられます

多少のサビは中身に影響がないので食べても問題ありません。

また、缶詰は落とすと胴体部分が凹みやすくなっていますが、こちらも中身にはほとんど影響がないと考えられます。

缶詰 腐らない

フタの巻締部分

ヨセミテ編集部・メモ
ヨセミテ
編集部
フタの巻締部分が曲がっている、凹んでいる場合は密閉されていない可能性があるため食べるのを控えてくださいね。

缶詰が膨張したり、巻締部分が変形したりして食べられなくなるのは保存方法が原因なので、正しい保管の仕方を覚えておきましょう。

 

缶詰の日持ちと正しい保存方法と賞味期限

缶詰 保存方法

缶詰は日持ちするため消費期限ではなく賞味期限が設定されており、一般的に製造日から2~3年後が多いです

正しい保存方法は、高い温度や湿度を避けて常温で置いておくことです。

缶詰の保存期間目安
未開封 開封後
常温 製造日より
24~36ヶ月
冷蔵 2~3日程度
冷凍 食品による

湿気の多い場所や暑いところに缶詰を保存していると中身の品質が低下する原因となり、賞味期限内でも食べられなくなるかもしれません。

夏場の暑い時期や直射日光のあたる場所、暖房のよく効いた部屋、加湿器の近くまた風通しの悪い場所などは要注意です。

未開封なら常温保存でも構いませんが、開封後は保存方法が変わります。

開封後は他の容器に移そう

缶詰は開けた瞬間から微生物に触れて腐りやすくなるので、開封後は必ず他の容器に移しましょう。

清潔な容器に移し替えたら必ず冷蔵庫で保存して、2~3日で食べ切りましょう。

2~3日以内に食べ切れそうもない場合は、食品によって冷凍保存も可能です。

缶詰の中身の冷凍例
  • トマト缶:冷凍保存袋に入れて平らにする
  • コーン缶:水分を切ってラップに包み冷凍保存袋に入れる
  • サバ缶:汁ごとタッパーに入れる

冷凍保存でも2週間くらいを目安に使い切ることをおすすめします。

また、賞味期限切れになった場合でも食べられる可能性はあるので中身をよく確認しましょう。

賞味期限切れの缶詰は食べられる?

缶詰が膨らんだり、中身から不快な匂いや味がしたりしなければ、賞味期限切れでも食べられます

ただし賞味期限を過ぎると味や香り、色、食感などが少しずつ変化していくことは頭に入れておきましょう。

缶のフタ、底面、胴のいずれかに賞味期限が表示されています。
ヨセミテ編集部・笑顔
ヨセミテ
編集部
最近では災害時用に非常食・保存食用に開発された缶詰も多数販売されています。これらの缶詰は保存期間が10年と長く保存できるものも多く取り扱いがあります。
 

結論 | 缶詰は理論上腐ることはないが保存の仕方で劣化する

缶詰のまとめ
  • 製造工程では加熱殺菌されているので腐らない
  • 保存方法を間違えると腐る
  • 腐った缶詰は不快な味や匂いがして食べられない
  • 高温多湿を避けて保存
  • 開封後は冷蔵庫に保存して2~3日以内に食べ切る

缶詰は正しい保存方法を守っていれば、賞味期限内に腐ることはありません

しかし湿気が多いところや暑いところ、風通しの悪いところなどに置いていると缶が膨らんだり、不快な匂い・味がしたりします。

高温多湿を避けて正しく保存された缶詰の賞味期限は製造日から2~3年です。

また開封した缶詰は微生物に触れて品質の低下が起こるので、必ず冷蔵庫で保存して2~3日以内に食べ切るようにしましょう。

賞味期限切れの缶詰は食べられますが、味や風味などが落ちることは頭に入れておきましょう。

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