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食材・料理のQ&A

漬物にカビが生えた?白いものの正体と食べられるかの見分け方

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料理・食材
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【監修者:管理栄養士 五輪美沙子】

漬物や野菜を漬けているぬか床の表面に見られる白いものは、カビのように見えても実際は漬物の発酵に必要な産膜酵母や乳酸菌で、食べても大丈夫な場合が多いです

しかし、害のある白カビ・青カビが生えるときもあるので、正しく見分けられるようにしておくことが大切です。

漬物 カビ

漬物に白いものがついてしまい、対処法がわからず慌てないためにも、事前にしっかりと知識を身につけておきましょう。

この記事では、漬物のカビに関して知っておいていただきたい、次の内容を解説しています。

この記事を読むと、漬物のカビ腐敗して食べられない状態の見分け方や、冷蔵庫での正しい保存方法がわかります。

漬物の種類によっては日持ちの期間が異なり、「浅漬けは日持ちしにくい」などの注意点があることについても解説しています。

漬物を美味しく、安全に食べるために、ぜひ参考にしてくださいね。
 

記事監修者・管理栄養士・五輪美沙子先生記事監修・五輪美沙子先生
管理栄養士・栄養士
管理栄養士/ 栄養士・管理栄養士として、病院・老人福祉施設で15年ほど勤務。一人ひとりの栄養計画書を作り、多職種協働で栄養改善に取り組む。現在、デイサービスで栄養事務に携わる。プライベートでは2児の母であり、子供達の未来のためにも「食べ物から関われるサステナブルやエシカル」について勉強中。−8kgの減量を経て、ダイエット向きのシンプルな常備菜をブログでも配信。 五輪先生の公式ブログ

   

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漬物にカビっぽいものが?食べられるか見分け方のポイント

漬物に白い膜や白い物体が付着している場合は、乳酸発酵によるものと白カビが考えられ、前者の場合は食べても問題ない可能性が高いです。

漬物 白い カビ

しかし、カビの場合は食べると危険なため、食べられないものを正しく判断する必要があります。

漬物にカビのようなものが見えた際に、安全なものの見分け方を解説します。

漬物についた白いものやぬか床表面の白い膜の正体とは

たくあんやきゅうりなどの漬物に白い点々がついている場合は、乳酸発酵によるものなので、食べても問題ない可能性が高いです。(※1)

また、ぬか漬けを作っているときに、表面に白い膜みたいなものが張ることがありますが、これは白カビではなく産膜酵母だと考えられます。

漬物 カビ 産膜酵母

産膜酵母が出ているということは、漬物に必要な乳酸菌が内部で増殖している証拠です。

表面に薄く膜が張っている場合は、そのまま放置すると異臭の原因になるので、風味をよくするためにも中のほうに混ぜるといいでしょう。

大量に産膜酵母が発生している場合は、白い部分を取り除いてからかき混ぜましょう。(※2)

管理栄養士 五輪美沙子
管理栄養士
五輪美沙子
産膜酵母は、白カビではなく乳酸菌が増えた証拠です。ぬか漬けに含まれる植物性乳酸菌は、ヨーグルトに含まれる動物性乳酸菌よりも腸内で生き残って腸内環境を整えるといわれています。

産膜酵母はフワフワとした胞子状ではなく、を張るように広がるのが特徴です。

産膜酵母の場合は安全ですが、白カビや青カビの可能性もあるので、「漬物についているのが白いものの場合は大丈夫」という認識は危険といえるでしょう。

そのため、カビの見分け方を見ていきましょう。

白カビや青カビの場合は要注意!

漬物にカビ臭さがあり、表面に白いふわふわしたものや青いものがついている場合はカビの可能性が高いので、食べるのは控えましょう。

こちらの口コミでは、きゅうりの漬物に白カビが発生したようです。

白カビは表面だけ部分的に生えているように見えても、中まで菌が浸食していたり、白カビの下に青カビが生えていたりする可能性があるので、少しでもカビが生えたら処分しましょう。

カビの中には、人体に有害な「カビ毒」を発生させるカビもあり、造血機能障害や免疫機能不全、強い発がん性などの症状を引き起こす可能性があります。(※3)

カビ毒は加熱しても死滅しない点にも注意しましょう。

ちなみに、白菜の漬物に黒い点々が見え、黒カビだと思われる方もいるかもしれませんが、白菜自体に黒い斑点がついているものは問題なく食べられるケースがほとんどです。

なぜなら、白菜の黒い点は土壌成分や気温によって起きる「ゴマ症」という生理現象によるものだからです。(※4)

管理栄養士 五輪美沙子
管理栄養士
五輪美沙子
黒い部分を指や箸でこすっても取れない場合は、黒カビではなくゴマ症だと考えられます。ゴマ症の黒い斑点はポリフェノールなので食べても大丈夫ですよ!

また、ぬめりがあるケースはどのように対処したらいいのでしょうか?

ぬか床がぬるぬるしているのは納豆菌が原因かも!

ぬか床や漬けている野菜がぬるぬるしてくると不安ですよね。

白菜などを漬ける際に出るぬめりは、納豆菌が繁殖していることが原因かもしれません。(※5)

漬物 カビ  白いぬめり

ぬめり以外の味などに問題がなければ食べられますが、残念ながら一度発生したぬめりは取れません。

またふわふわの綿毛を伴う白いぬめりは、カビの可能性があって危険なので食べないのがおすすめです。

カビは漬物を食べられるかどうかの目安になりますが、カビが生えていなくても腐敗していることもあります。

賞味期限が長いイメージを持ちがちな漬物ですが、浅漬けと古漬けでは日持ち期間も異なるので状態をみて判断しなければなりませんね。

食べても大丈夫なものと危険なものの見分け方を見ていきましょう。

 

漬物が腐るとどうなる?カビ以外に食べたら危険な状態の見分け方

カビ以外にも腐敗には注意が必要で、漬物が腐ると臭いや味に異変があります。

漬物の種類によっても腐るまでの期間が異なるので、腐った状態をしっかりと見分けられるように、ポイントを解説します。

まずは正常な状態の漬物の特徴を把握しておきましょう。

正常な漬物の特徴

買ってすぐの漬物は次のような特徴があります。

漬物 カビ 見分け方

  • パリッとした食感がある
  • 異臭や変な味、ぬめりがない

この正常な漬物の状態を基準に、鮮度が落ちるとどうなるのかを紹介します。

ちなみに、漬物は通販でも購入できますよ。

腐った漬物の特徴は?

腐った漬物の特徴は、次の通りです。

腐った漬物の特徴
  • 酸っぱい匂いがする
  • ぬるぬるしている
  • ツンとしたシンナーのような異臭がする
  • 強い酸味や苦みなどの味がする

特にツンとした臭いが特徴的で、こちらの口コミでは、「接着剤のような臭い」と表現しています。

ちなみに、ぬか漬けを作っている最中にも、接着剤のような臭いが出ることもあります。

これは菌の発酵が過剰に起こることが原因で、ぬか床のかき混ぜが足りなかったり、気温が高かったりすると異臭が発生するようです。

発酵のし過ぎを防ぐには、よくかき混ぜて、涼しくて通気性のいい場所に保管しましょう。(※6)

また、漬物の種類によっても腐りにくさは異なり、たくあんは漬物の中でも比較的賞味期限が長く2ヶ月~1年程度持ちますが、浅漬けやキムチは未開封でも2週間程度しか持ちません。(※7)

白菜 漬物 カビ

手作りの浅漬けは2~3日程度しか持たない場合が多いので、早めに食べるようにしましょう。

管理栄養士 五輪美沙子
管理栄養士
五輪美沙子
食中毒を起こさないために、長期間漬けこんだ塩分の多い古漬けと、漬けこみが短く塩分が少ない浅漬けは保存できる期間が違うということを覚えておきましょう。

漬物は一度にたくさん食べるものではないので、できるだけ長い期間保存したいですよね。

漬物を保存するにあたり、正しい保存方法についても気になるのではないでしょうか。

最後にカビや腐敗を防ぎながら、漬物をできるだけ新鮮な状態に保つ保存方法を紹介します。

 

カビを防ごう!漬物の保存方法で注意する点とは

漬物を保存する際には、雑菌やカビ菌の増殖を防ぐために、なるべく空気に触れないようにすることが大切です。

そのため、漬物の袋を開けたらすぐに清潔で密閉できる容器や袋に入れて冷蔵庫で保存しましょう。浅漬けは塩分濃度が低い商品が多いので冷蔵保存が必須です。

なお、漬物の種類によって保存の仕方が違うので、容器に表記されている保存方法の欄をチェックしましょう。

管理栄養士 五輪美沙子
管理栄養士
五輪美沙子
容器から漬物を取る箸は、清潔なものを使用することにも気を付けましょう。

おすすめなのは、ポリ袋などの袋に入れてしっかりと空気を抜いて保存する方法です。タッパーなどの容器より空気に触れにくくなります。(※8)

漬物 カビ 保存方法

こちらの口コミでは、キムチを保存液と一緒にポリ袋に保存しているようです。

匂い漏れがないのはうれしいですね。

ポリ袋はネットでも購入できるので、手軽に手に入りますよ。

たくさんの漬物が家にある方は、漬物の冷凍保存について気になるのではないでしょうか。

残念ですが、きゅうりやなすなどの水分が多い野菜を冷凍するとシャキシャキ感がなくなってしまうので、冷凍保存はおすすめできません。

しかし、食べきれずにどうしても冷凍したい場合は、水分をよく切り密閉袋に入れて冷凍しましょう。(※9)

管理栄養士 五輪美沙子
管理栄養士
五輪美沙子
高菜のように細かく切ってある漬物は冷凍してもそこまで風味の変化が気にならないかもしれないですね。風味を損なわないためにも自然解凍か流水解凍で時間をかけてゆっくり解凍する方が良いでしょう。

漬物の日持ちや保存方法については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

結論|漬物はカビに注意して正しく保存しよう

漬物に白いつぶつぶが見られた場合は乳酸発酵によるものなので食べられる可能性が高いです。

しかし、カビ臭さがありふわふわした状態の場合は、白カビや青カビが発生していると考えられるので、処分するのがおすすめです。

またカビ以外にも漬物は腐敗にも注意が必要で、買ってから時間が経過した漬物は臭いや味、ぬめりに注意して食べられるか判断しましょう。

漬物の種類によっても日持ちの期間が異なる点にも注意が必要です。

正しい保存方法を実践して、美味しく安全に漬物を食べましょう。

 

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