PR
スポンサーリンク
食材・料理のQ&A

豆苗にカビが生えた!食べられるか迷った時の見分け方と育て方のコツ

スポンサーリンク
料理・食材
スポンサーリンク

【監修者:管理栄養士 南寿華】

豆苗の水栽培で根元にカビが生えて失敗するのは、水の量が多すぎるなど育て方を間違えているのが原因です。

でも、一見するとカビが生えたように見えても食べられる場合があるので、見分け方を知っておくことが大切ですね。

豆苗 カビ

水に浸しておくだけで何回も再生する、お得で便利な豆苗を上手に栽培するにはカビ対策が必要不可欠!

この記事では、2回目以降の収穫も成功させるために知っておきたい以下の項目を紹介します。

万が一、カビが生えたのに気付かず食べちゃった時の対処法も合わせて紹介していますので安心してください。

これまで豆苗の再生栽培に失敗し続けていた方も、この記事を読むと上手に育てられるようになるので、ぜひ参考にしてあなたもチャレンジしてください♪

 

記事監修者・管理栄養士・南寿華先生記事監修・南寿華先生
管理栄養士・栄養士
管理栄養士製菓衛生師食育インストラクター/ 管理栄養士養成学校を修了後、委託給食会社で病院給食に3年携わり従業員100名ほどの事業所で副店長を勤める。その後、障害者施設の栄養管理に従事。「食べる楽しみと幸せ」を大切にして、健康に繋がる食の提案をしながら記事執筆や監修に携わる。料理やソフトテニスが趣味。

スポンサーリンク

豆苗の根元にカビが生えた!食べられるか見分け方のポイント

再生栽培した豆苗の根元などにカビが生えた場合は、残念ながら食べられません。

しかし、葉にカビが生えたように見える白い斑点は、問題なく食べられる場合が多いです。

豆苗 カビ 見分け方

まずは、これって食べられないのでは?と思うような状態でも問題なく食べられる場合の見分け方について確認しておきましょう。

葉の白い斑点はカビではない!食べられる状態の見分け方

成長した豆苗の葉をよく見ると、白い斑点があってカビなのではないか?と思う方もいますよね。

豆苗はえんどう豆の若葉です。成長したえんどう豆の葉にも同様の斑点が見られるので、あまり心配しなくても良いです。

豆苗 白い 斑点

少し成長した豆苗の葉に見える白い斑点

豆苗 白い 斑点

えんどう豆の葉に見える白い斑点

ただし、白いもやがかかったような状態になっていれば、うどんこ病の可能性があります。

うどんこ病は何らかの菌が影響して発生します。人間が食べても問題ありませんが、味は落ちているかもしれません。(※1)

また、葉に白い筋のようなものが確認できる場合は、ハモグリバエによる食害の可能性があります。

ハモグリバエの食害を受けた豆苗の葉を食べても健康被害はありませんが、まだ虫が潜んでいるかも?と考えたら、なんだか気持ち悪いですよね。

管理栄養士 南寿華
管理栄養士
南寿華
この場合は豆苗として食べるよりも、うまく成長させてサヤエンドウやグリーンピースを収穫してみてはいかがでしょうか?育て方はこちらを参考にしてください。

では、本当にカビが生えた、または腐って食べられない状態の見分け方についても確認してみましょう。

豆苗の根元や豆にカビが生えたなど食べられない状態の特徴

豆苗の根元や豆にカビが生えると食べられないのは、カビの正体がはっきりわからないことと、カビ毒などの影響で食中毒を引き起こす可能性があるからです。

こちらは豆が黒くなって、白いほわほわのカビがたくさん生えているので食べられません。

こちらはカビが生えているのは根元の一部だけですが食べられません。

「茎や葉がカビていないなら食べても大丈夫なのでは?」と思われるかもしれませんが、目に見えないカビの胞子が豆苗に付着しているかもしれません。

カビは数え切れないほどの種類が存在しており、色が白いという特徴だけで考えると以下の種類が考えられます。

ただし豆苗に発生するカビの正体ははっきりわからず、発がん性など人体に悪影響を及ぼすカビ毒を発生させている可能性もあります。

カビそのものは加熱で死滅しても、カビ毒は熱に強い特性があるため食中毒などの体に悪い影響をもたらすかもしれません。(※4)

そのため、カビが少しでも発生した豆苗は食べられないと判断しましょう。

また、カビが生えていなくても以下の状態は食べない方が良いです。

  • 豆や根にぬめりが出て、ねばねばしている
  • 水がドロドロして臭い

このようになるのは豆・根・水がカビや細菌の影響で、腐りかけあるいはすでに腐った可能性があります。

豆苗の水耕栽培は衛生管理が悪いと大腸菌などの食中毒菌に汚染されやすく、食べる部分にも菌が付着している可能性があります。(※5)

大半の食中毒菌は熱に弱いのですが、セレウス菌やウエルシュ菌など加熱しても死滅しない例もあるため、安全のためにも食べない方が良いですね。(※6)

もし「カビが生えているのに気付かなくて食べてしまったよ!」という方は、落ち着いて対処しましょう。

カビが生えた豆苗を食べちゃった!対処法のチェックポイント

明らかにカビが生えた場合や、豆や根・水が腐った状態の豆苗を食べたからといって、すぐに体に悪い影響が出るとは限りません。

カビ毒が人体に与える影響で怖いのは発がん性ですが、ほとんどは慢性的に食べ続けた場合に起こり、下痢や嘔吐、腹痛など急性の食中毒症状はあまり起こらないといわれています。(※7)

ただし、大腸菌などの食中毒菌が発生していた場合は急性の食中毒症状が現れて、重症だと入院あるいは死亡するケースもあるので油断できません。(※8)

豆苗 カビ 食べた

カビが生えた、または腐った状態の豆苗を食べた後に何らかの異変を感じる場合は、以下の対処法をお試しください。(※9)

家庭での応急処置

腹痛、下痢、嘔吐、発熱などの症状が比較的軽い場合は、経口補水液で水分をしっかり補給する、胃腸に負担をかけないバナナなどで栄養補給して様子をみましょう。

体内に入った食中毒菌を排出させるためにも、安易に下痢止めなどを使わないようにしてください。

すぐに病院を受診すべき状態

腹痛、下痢、嘔吐、発熱などの症状が重くてつらい、何日も症状が続く場合は重症化する可能性もあるので要注意です。

とくに水分補給できないほどに悪化するのは危険なので、少しでも体調がおかしいと思ったら速やかに病院へ行きましょう。

豆苗 食中毒

せっかく育てた豆苗にカビが生えたのに気付かず体調を崩すのは避けたいものですよね。

次は失敗しないためにも、なぜ豆苗にカビが生えたのか原因を探ってみましょう。

豆苗にカビが生える原因とは?水栽培で失敗しやすい3つの注意点

豆苗の水栽培で失敗する大きな原因となるカビる原因は、水の与え方が良くないのだと考えられます。

豆苗 水栽培 カビ

カビの発生条件は温度・栄養・そして水が必要なので、水栽培は全ての条件が揃ってカビが生えやすい状態といえますね。(※10)

とはいえ、水は豆苗を育てるために必要不可欠な存在なので、どのような点に注意したらカビを防げるのか確認してみましょう!

豆苗の水栽培にミネラルウォーターはNG!

豆苗にミネラルウォーターを与えて育てると、なんとなくミネラル成分が豊富になりそうですが、口コミのようにカビが生える原因になるので要注意です。

ミネラルウォーターに含まれるミネラルは、カビの発生条件「栄養」を満たす形になります。

また、水道水には殺菌のために塩素が使われており、しばらく時間が経っても残留塩素の影響で雑菌が繁殖しにくくなっています(※11)

ミネラルウォーターは加熱殺菌されただけの商品が多く、空気に触れると雑菌が繁殖しやすくなるので、豆苗の水栽培には水道水を使いましょう。

とはいえ、水道水でも条件が整うと雑菌が繁殖しやすいのでもう一つの注意点を覚えておきましょう。

水の鮮度が落ちると酸素不足に!水の量にも注意

豆苗を水だけで成長させるためにも、新鮮な酸素が必要不可欠です。

酸素不足は根腐りする原因にもなるので、こまめに水を取り替えることが大切です。

水温が上昇すると水に溶け込んでいる酸素濃度が低くなるため、とくに夏場はしっかり水を替えてあげましょう。(※12)

豆苗の水栽培は加湿器代わりにもなる優れもの食材ですが、水の入れすぎには要注意!

根が隠れるほど豆にまで水を浸すと、豆苗は呼吸ができず腐る原因になるので、根だけが浸る水位を目安にしてください。(※13)

室内で水耕栽培をする際には日当たりにも注意が必要です。

日光不足がカビが好む原因になる!日当たりも考えよう

植物は成長するためには光合成も必要不可欠なので、日光が重要な要素になります。

また、水耕栽培の天敵であるカビは日光を嫌がるので、豆苗を育てる場所はできるだけ日当たりが良い場所を選んであげましょう。

豆苗 カビ 防止

豆苗にカビが生える原因を作らないように気をつけると、何回か収穫して楽しめます。上手な育て方のコツを覚えておきましょう。

カビ対策も万全で2回目以降もOK!豆苗の育て方

豆苗の再生栽培はしっかりカビ対策しておけば、2回目以降も収穫できます。

何回収穫できるのかは育て方次第ですが、この方はなんと6回目まで成功したようです。

カビ防止を含めた豆苗の育て方のコツは以下のとおりです。(※14)

  • 日当たりが良い場所で育てる(夏の直射日光は避ける)
  • 水は根が半分くらい浸かる程度で良い
  • こまめに水を取り替える
  • 収穫する際は脇芽の上でカットする

豆苗を窓際に置く際には、レースのカーテンなどを使って直射日光が当たらないようにしましょう。

水の量はこの画像くらいを目安にして毎日取り替えてください。

豆苗 カビ 水の量

豆苗の再生栽培で成長するのは脇芽なので、最初に収穫する際はカットする場所に注意しましょう。

豆苗の根元近くをよく見ると、2つ脇芽が出ているのがわかります。この上をカットすると脇芽がうまく伸びて、何回か収穫できますよ。

豆苗 何回

また、豆苗は鮮度の良いほど豆は茶色、根は白っぽいのが特徴です。

豆苗 カビ 防止

鮮度が落ちると豆に黒い斑点が目立って全体的に黒くなり、根も茶色になります。

ここまで色が変わると再生栽培はできないと考えましょう。

なお、豆苗の再生栽培は水栽培だけでなく土栽培も可能で、プランターでも簡単に育てられます。

豆苗 何回

ただし、えんどう豆の栽培に適した温度は15~20℃なので、外で育てる場合は季節によってうまくいかないこともあるので注意しましょう。(※15)

管理栄養士 南寿華
管理栄養士
南寿華
上手に育てると、再生栽培で収穫したえんどう豆の種を、また育てて収穫……を何回も繰り返せますね!

なお、再生栽培の収穫時期を逃すと硬くなってしまうので、かき揚げにするのがおすすめです。

再生栽培で育ちすぎた豆苗の参考レシピ

Cpicon 豆苗とちくわのかき揚げ by のんのんSTELLA

 

お好みでエビなどを入れても美味しいですね!

ぜひあなたも上手に豆苗を育ててみてください!

結論|豆苗はカビ対策をしっかり行って育てよう!

再生栽培している豆苗の根元にカビが生えたり、根や水が腐ったりすると残念ながらもう食べられません。

豆苗を水栽培で育てるとカビが発生しやすいので、こまめに水を取り替えて、日当たりの良い場所で育てるようにしましょう。

葉に白い斑点が入っている場合は問題なく食べられますが、ハモグリバエの食害などで食べるのは気持ち悪い場合は、実がなるまで大きく育てる土栽培に切り替えるのもおすすめです。

育て方のコツさえ掴んでしまえば2回以上収穫して楽しめるので、ぜひあなたもチャレンジしてください。

 

参考資料
※をクリックすると元の位置へ戻ります。

※1 【園芸の大敵!】うどんこ病とは?うどんこ病が発生する原因と対策について|For your LIFE(フマキラー)
※2 食品衛生上問題のあるカビ アスペルギルス|食品衛生の窓(東京都福祉保健局)
※3 食品衛生上問題のあるカビ ムコール|食品衛生の窓(東京都福祉保健局)
※4 かびとかび毒についての基礎的な情報|農林水産省
※5 スプラウトの食中毒起因菌汚染水による生育試験とスプラウト殺菌方法の検討|栃木県保健環境センター年報(栃木県)
※6 加熱しても死なない食中毒菌 1.セレウス菌による食中毒|一般社団法人 東京顕微鏡院
※7 カビの生えた饅頭を食べてしまいました。食中毒が心配です。|食品安全FAQ(東京都福祉保健局)
※8 「腸管出血性大腸菌食中毒」について|内閣府 食品安全委員会事務局
※9 【知らないと怖い基礎知識】食中毒の予防と対処法|ココカラクラブ(ココカラファイン)
※10 カビQ&A|株式会社 衛生微生物研究センター
※11 水質に関するQ&A 水道水とミネラルウォーターとの違いは?|八尾市
※12 溶存酸素量(DO)|横浜市
※13 根における呼吸について|一般社団法人 日本植物生理学会
※14 再生栽培室|育々研究室(豆苗研究会)
※15 サヤエンドウ/スナックエンドウの育て方・栽培方法|園芸通信(サカタのタネ)

▲目次へ戻る

タイトルとURLをコピーしました