ぶどうは常温保存？それとも冷蔵庫で保存？腐るとこうなります！

【監修者：管理栄養士 坂本圭子】

 

ぶどうをいただいたのですが、冷蔵庫に入りきらずに困っています。

いただいたのはシャインマスカットと巨峰の2種類なので、どちらか1種類だけでも常温保存できるなら助かるのですが…

このまましばらく常温保存しても良いのか扱いに困ってしまったので、次のような項目について調べてみました！

 

 

冷蔵庫に保存した場合でも、生の果物だとそれほど長く日持ちしないと思いますが、ぶどうはどれくらい日持ちするのでしょうか？

腐るとどうなるのかがわかれば、食べられるかどうかを見極められますよね！

また、品種によって日持ちにも差があるのなら、これからぶどうを買う時の参考になるかもと思い、合わせて調べました。

この記事ではぶどうの正しい保存方法もご紹介しますので、おいしいぶどうを無駄にせず最後まで美味しく食べきる方法を確認してみましょう！
 

ぶどうは常温保存？それとも冷蔵庫で保存？品種ごとに調査！

そもそも、ぶどうは常温保存できる果物なのでしょうか？

一般的にぶどうは暑さと乾燥に弱い果物です。

保存に最適な気温は5℃～10℃ほどと言われているので、冬場ならまだしも、夏場の常温保存は厳しいと考えられますが、品種によって多少差があります。

 

シードレスグレープは冷蔵庫で保存が基本

例えば最近コストコなどでもよく売られている「シードレスグレープ」の保存方法は「冷蔵庫保存」とされています。

シードレスグレープはご存知ですか？グリーン、レッド、ちょっと珍しいブラックがあります。

種もなく、皮ごと食べられるとっても便利なぶどうで、サクッ、パリッとした食感としっかりした甘みが楽しめますよ♪

 

巨峰・ピオーネ・シャインマスカット・デラウェアは常温保存可

それに対してお盆の御供でも良く見かける「巨峰」の保存方法は「日光の当たらない風通しの良い場所」とされていて、良い条件下で短い日数であれば常温保存できることがわかります。

巨峰によく似た「ピオーネ」。こちらのピオーネはおいしい食べ方として「常温で保存し、お召し上がりの30分ほど前から冷蔵庫で冷やしてください」とされていますね。

ここ数年人気を博しているのが「シャインマスカット」です！

種なし、皮ごと食べられるマスカットで、糖度が20度以上になることもある、抜群の甘さを誇るぶどうです。贈答品としても人気が高いですね♪

保存方法は「常温」とされていますね。

巨峰やピオーネとは違った、小粒のぶどう「デラウェア」。

保存方法には、「冷蔵庫保存していただくとさらに美味しく召し上がれます」と書かれていますが、美味しい食べ方の紹介で「2～3時間ほど冷やしてから」「冷やし過ぎは禁物」と書かれています。

直前まで常温保存して、食べる直前に冷やすことが推奨されていますね。

ぶどうを送るときや持ち歩く際の注意点

今回我が家には常温で届きましたが、宅急便などでぶどうを発送したい場合や、手土産として持ち歩く時にはどうすれば良いのでしょうか？

いろいろと調べてみたものの、宅配の時に常温が良いかクール便が良いかははっきりしませんでした。

今回ご紹介した品種の中でも、巨峰とシャインマスカットはチルド便・クール便を選べますが、そのほかの品種はそうではないようです。

保存に適した温度が5℃～10℃なのであれば、クール便の発送が良い気がするのですが、そうとも限らないのはぶどうが温度変化にも弱い果物だからです。

クール便で発送すると、集配センターでのトラックへの積み込みの際などに常温に戻ったり冷蔵室で冷やされたりと、温度が変化する場面が多くなります。

温度変化によってぶどうが傷むのを避けるために、常温にて発送される場合が多いわけですね。

温度変化でぶどうが傷みやすいことを考慮すると、自宅で保存の際や持ち歩きの際には次のようなことに気を付けなければいけません。

 

 

冷蔵庫に入れたものを取り出して、少し食べて残ったものをまた冷蔵して…なんてことは避けなければなりませんね。

品種によってはぶどうも常温保存可能だとわかりましたが、いったいどのくらいの日数常温で保存できるのでしょうか？

続いてはぶどうの保存期間について品種や保存方法別にご紹介します♪

美味しい状態でぶどうを長持ちさせましょうね！

ぶどうの日持ちは何日？常温・冷蔵・冷凍による違いを解説！

ぶどうはどれくらい日持ちする果物なのでしょうか？

賞味期限や消費期限が記載されていればわかりやすいのですが、残念ながら生鮮食品には記載されていません。

ぶどうが何日食べられるのかは、それぞれの状態や手元に届くまでの状況によって前後するので、あくまで一般的な目安ではありますが、常温・冷蔵・冷凍での保存期間の目安をまとめます。

 

保存方法別ぶどうの日持ち日数

保存方法	常温		冷蔵庫	冷凍庫
	夏	冬
日数	2日程度	3日程度	1週間程度	1ヶ月程度

 

巨峰やデラウェアはおおむねこの通りで、夏場に常温保存すると2日程度ですが、シャインマスカットは比較的日持ちが長い品種で常温でも3～4日程度の日持ちは見込めるようです。

いずれの品種にせよ、常温と冷蔵庫保存を正しくすれば、数日～1週間程度は日持ちしそうですね。

冷凍すれば1ヶ月程の日持ちが期待できますが、徐々に味や風味は落ちますし、冷凍焼けの可能性もあります。

半年や1年といった長期間の保存はせず、1ヶ月程度で食べきるようにしましょう。

保存期間の目安はわかりましたが、先ほどもご説明した通りこれはあくまで目安です。

最終的にはぶどうの状態を見て判断するしかありません。

次の章ではぶどうが腐った時の特徴をご紹介しますので、食べられるかどうかの判断の材料になさってくださいね！

 

ぶどうは腐るとどうなるの？傷んだ時の見分け方や目安がコレ！

ぶどうは常温だとほんの数日しか日持ちしないことがわかりましたね。

冷蔵庫保存しても期間が長くなると腐ることもあります。

例えば2週間冷蔵庫で保存したぶどうにカビが生えていた…なんてことも。

 

２週間まえから冷蔵庫にあるぶどうが元気そうだから食べたんだけど、よくみたら２週間前にもいだ部分にカビはえてた。おなかだいじょうぶかしら

— ✿ろみ✿ (@romicom) November 10, 2009

 

うーん、恐ろしい…。

カビが生えていると食べないほうが良さそうだと感じますが、他に腐っているサインはあるのでしょうか？

ぶどうは腐るとどうなるのかをまとめますので、見分け方の参考になさってくださいね！

 

 

カビの他、皮のハリがなくなってぶよぶよと汁が出てきている状態は、かなり傷みが進んでいると考えられます。

腐りかけのぶどうの臭いや酸味はワインのようにも感じられるので、見極めが難しいところですが、腐ったぶどうを食べて腹痛や下痢などの症状が出る場合もあるので、注意が必要です。

 

腐ったぶどうをたべたからだろうか・・・おなかがゆるゆる。

— としちゅ (@frkw1045) February 8, 2008

 

本当にぶどうが腐っていたのか、そのことが原因でお腹がゆるいのか…は定かではありませんが、このような方もいらっしゃいますので、気を付けてくださいね。

また、巨峰やピオーネのような紫色のぶどうは皮の色で見分けることは難しいですが、色を目安にするのなら、皮以上に茎の色が参考になりますよ！

収穫したての新鮮なぶどうの軸は緑色をしています。

ところが収穫から時間が経つと軸が茶色に変色し、細くなっていきます。

保存していたぶどうの軸が茶色く細くなっていたら、古くなってきている証拠です。

古くなっているからと言って腐っているとは限りませんが、「食べられるかな？」と思いながら観察すると良いかもしれませんね。

ぶどうが食べられるかどうかの見分け方を解説しましたが、なにより腐らないことが一番ですよね！

最後に、長持ちさせるための正しい保存方法をご紹介しますので、すぐにでも実践してくださいね♪

ぶどうの正しい保存方法！冷蔵庫や冷凍庫に入れるときの注意点は？

ぶどうは常温・冷蔵・冷凍など、さまざまな方法で保存ができます。

常温保存する場合は直射日光と高温多湿の場所を避け、涼しい場所で保存してください。

また、買ってきた時点で熟しすぎていたり、残念ながらカビが生えている粒がある場合もあります。

そのような粒は、接している周りの粒も腐らせてしまいますので、冷蔵庫に入れる時でも入れない時でもまず取り除いておきましょう！

軸からばらばらと落ちてしまう実も、傷み始めていると考えて外しておく方が良いですよ。

ぶどうは常温保存できるとはいえ2日程しか日持ちしませんので、冷蔵庫で保存することが多いかもしれませんね。

もっと長持ちさせたければ冷凍保存もできるのですが、私はあまりなじみがありません。

冷蔵と冷凍の詳しい保存方法を解説しますので、ご確認くださいね。

 

冷蔵での保存方法

買ってきたぶどうを「今日食べるために冷やす」のであればそのまま冷蔵庫に入れても構いませんが、保存する場合には長持ちさせるために一手間加えましょう。

正しい冷蔵保存方法は次の通りです。

 

 

ぶどうは乾燥にも弱いので、キッチンペーパーで守ってあげましょう。

新聞紙で包んでも良いですが固いので、包む前に少しくしゃくしゃとほぐしておくと、優しく包めますよ。

房で保存する場合、サイズが合う密閉容器がなければラップで包んでも良いですね。

また、冷蔵保存する前にはぶどうは洗わず、食べる直前に洗うようにしてください。

洗うと刺激を与えてしまい傷みやすくなるほか、表面を保護している「ブルーム」を落としてしまいます。

ブルームは皮の表面を覆っている白い粉で、身を守るためにぶどう自身が分泌するものです。

ぶどうが新鮮な証拠でもあり、害がないので取り除く必要はありません。

食べる前に洗う時も軽く汚れを落とす程度で良いですよ！

 

冷凍での保存方法

冷凍で保存する場合も、おおむね冷蔵する時と同じような方法で保存しますが、大きく異なる点は保存前に洗うことです。

軽く水洗いをしてからペーパーでしっかり水気をふき取ってください。

洗った後の保存方法は次の通りです。

 

 

冷凍保存の場合、なるべく空気に触れない密閉袋がおすすめです。

食べる時は全解凍してしまうと水分が抜けて美味しさが損なわれてしまいますので、凍ったままか半解凍の状態で食べることをおすすめします。

凍ったままの状態でも、小粒のぶどうは手の温度で良い具合に溶け、つるりと皮がむけますし、大粒のぶどうでも流水に当てて爪で少し切れ目を入れると、うまい具合に皮がむけます。

半解凍のぶどうはしゃりしゃりしたシャーベット状ですので、おやつやお風呂上りにもぴったりですね♪

大粒のぶどうにはシャインマスカットもありますが、シャインマスカットを冷凍すると独特のパリッとした食感や強い香りは損なわれてしまいます。

もちろんご紹介した方法で冷凍は可能ですが、食感や風味が変わってしまう事は知っておいてください。

皮ごと食べられるシャインマスカットですが、パリッと感がなくなっている以上、冷凍してから食べる時には皮をむいて食べるほうが良いかもしれませんね。

 

 

まとめ

ぶどうが常温保存できるかどうかや、日持ち日数、保存方法について解説してきました。

 

 

シャインマスカットの方が少し日持ちが長いとわかりましたので、ひとまず巨峰から冷蔵庫に入れて食べることにします！

その前に、傷みかけているものや軸から落ちている実だけ、先に食べてしまいますね。

ぶどうは旬の時期もはっきりしていますし、毎日食べる果物というよりは特別な高級フルーツですから、無駄にせず美味しく食べきりたいものです。

買ってきたりいただいたものをそのまま常温放置するようなことはせず、まずは状態を把握したうえで正しく保存しましょう！

最後まで美味しく楽しみましょうね♪