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生活のQ&A

電柱の高さには規格や基準がある?意外と知らない電柱の雑学まとめ

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我が家もそろそろマイホームを…と動き出して、ようやく目当ての土地を購入したところ、敷地内に電柱が立っていました。

はて、この電柱は動かしてもらえるのだろうか?

不動産に確認すると、敷地内の邪魔にならない場所に移動することは可能でも敷地外への移動は難しいとのこと。

「えー! 糞害とかあったら嫌なんですけど…」と落ち込む私に、「高さもある電柱なのでなかなか難しいのかもね〜」と、担当者からよく分からない理由を伝えられました。

「高さのない電柱なんてあるの? みんな同じ高さでしょうよ?」と疑問に思って確認すると、じつは電柱の高さには種類があり、規格も基準もさまざまなんだそう。

不動産は、「高めの電柱だと工事をしぶられることが多いみたい」と言いたかったようです(不動産の肌感で言ったことで事実ではありませんよ!)。

普段目にしている電柱なのに、違う高さがあるなんてまったく気づきませんでした。

日常では必要なさそうですが、知っていると鼻高になれそうな知識、気になってしょうがないのでさっそく調べてみます。

  • 電柱の高さってどれくらい?規格や基準が決まっているの?
  • 電柱の高さの見分け方は?ココを見ればすぐに分かる!
  • 電柱1本にかかる費用は?自分で電柱が買えるって知ってた?
  • 電柱の電線の高さには決まりがある!でも高さ不足で事故が多発中
  • 電柱の寿命は?日本最古の電柱ってどこにあるの?

 

まず知りたいのは高さや費用や寿命など。これから自分の土地に置いておかなければいけない以上、徹底的に調査してみます。

普段何気なく見ている電柱も、注目して見てみると新たな発見があるかもしれませんね。
 

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電柱の高さってどれくらい?規格や基準が決まっているの?

そもそも「電柱」と一言で言っていますが、どんなものを指すか分かっていますか?

「電柱(でんちゅう)とは、電線・ケーブル類を地上(上空)に引く際にこれらを支持するための柱状の工作物」 出典:Wikipedia

ウィキペディアにはこのように説明されています。

ここまでは自分が思っていた通りですが、じつは必要な役割によって種類があるそうなんです。

電柱の種類

電柱には、電力を供給する電力柱電話やネット通信のために必要な電信柱の2種類があります。

どちらも電柱とまとめて呼ばれていますが、規格や基準はそれぞれに違っています。

電力柱(でんりょくちゅう)
各家庭や職場などに電気を届けるために、電力会社が道路上などに設置している支柱のこと。電気を送る電線が取り付けられている。高さは11m・12m・13m・14m・15m・16mのいずれかで、通常見かけている電力柱は全体の6分の1が地中に埋まっている状態です。

 

電信柱(でんしんばしら)
通信会社が各家庭に、電話回線や光ケーブルなどを届けるための支柱。電気信号を送る通信回線などが取り付けられている。高さは8m・10m・12m・15m・16mのいずれかで、こちらも通常見かけている電信柱は全体の6分の1が地中に埋まっている状態です。

 

電信柱の方がやや低めのものがありますが、どちらも見た目的には同じで、ぱっと見だけで見分けをつけるのは難しいでしょう。

基本的には12mのものが多く、作業員が点検などで電柱に登るためのステップボルト(足場ボルト)が取り付けられています。

ステップボルトは左右に45cm間隔で取り付けられていて、地表から1.8m未満の高さには取り付けてはいけない決まりになっています。

確かに小さい頃、電柱に登ろうとしましたが、最初の足場が高すぎて登れなかった思い出があります。

事故防止のためにもこのような決まりがあるのですね。

ちなみに、マンションなどから電柱が見えなくなるのは5階以上からなんだそう。景観を気にする場合には覚えておきたいですね。

電柱の高さの見分け方は?ココを見ればすぐに分かる!

Yahoo!知恵袋を見てみると、

「平均的な電柱って高さどのくらいですか?」

「電柱の高さは全て一緒でしょうか??」

 

といった内容の投稿がいくつかあって、電柱の高さなんて今まで考えたこともなかった私は正直驚きました。

先述した通り、12mのものが多いものの電柱の高さにはいろいろな種類があることは分かりましたが、では、実際どの高さの電柱なのか知る方法はあるのでしょうか?

電柱の高さを知りたい!

電柱の高さの調べるには、電柱の地上から約2mの高さに埋め込まれている、直径4.5cmくらいの白い柱種標というものをチェックする必要があります。

これは、各電柱の名札のようなもので、メダル状のプレートの中に、電柱の製造年・電柱の全長・末口・強度などがそれぞれ表記されています。

これを見るだけで、電柱の高さはもちろん何年前のものなのかなどが分かり、自分と同級生の電柱を発見できるかもしれません。

東京電力管内では一番下に付いている柱種標に記載のある業者が所有者で、関西電力管内では一番上に付いている柱種標に記載のある業者が所有者など、地域によって表記に多少違いがあります

いろいろな地域の柱種標を撮影して回っているマニアックな方もいて、奥深い魅力にはまる人も少なくありません。

また、電柱の太さは均一ではなく、根本は30cmだが、上にいくに従って細くなっています。

柱種標にある、末口径とはその一番細くなった部分の直径を指しています。
 

電柱1本にかかる費用は?自分で電柱が買えるって知ってた?

電柱1本1本にきちんと名札のようなものが付いていたなんて、これからはいちいちチェックしてしまいそう!

さて、柱種標で高さや年代は分かったものの、1本いくらくらいかかっているのかも気になります。

電柱1本にかかる費用は?

平均的なコンクリート製の電柱の場合、1本の値段は約7~8万円で、設置費は、運搬費や工事費などを入れると1本あたり30万円かかります。

電柱自体の値段は想像したほど高くありませんが、なにより使える状態にする設置費用のほうが高いんですね。

ちなみに電柱1本の重さは、軽いもので500kg、重いもので6,000kg(2本継柱)もあるそう!

これを聞くと、設置費が高くなってしまうのにも頷けます。

自分で電柱を設置したい場合

個人的にとても驚いたのですが、じつは電柱って自分で買って建柱することができるってご存知でしたか?

アマチュア無線などを趣味で行なっている人は、敷地内にアンテナを上げるために電柱を買う人もいるんだそうです。

撤去品などで中古の電柱を購入しても、外線工事専門の業者さんに頼むと、電柱運搬費、基礎工事、足場工事、建柱車使用、残土処理など諸経費がかかりますので、トータルで結構な値段がかかりますね。

「自宅に電柱がほしい」という方はあまりいないかと思いますが、どうしても建柱する必要がある場合には業者に相談してみましょう。

また、事故などがあっては困るのでご近所への説明は必須です。
 

電柱の電線の高さには決まりがある!でも高さ不足で事故が多発中!

電柱はあくまで電線などを支えるための支柱ですから、メインは電線ですよね。

せっかくなので、電線についても詳しく調べてみました。

電柱の電線の決まり

一般的な高圧線の高さは、およそ13mになっています。

道路構造令という法律で定められていて、車道の上を通る電線は4.5m以上の高さを確保しないといけません。

さらに舗装でのかさ上げや電線のたるみを考慮して、基本的には5mの高さが必要になると言われています。

通信線(光ケーブルなど)も車道上は5m以上、道路以外の所では3.5m以上の高さが必要とされています。

そのため、自宅だけへの配線だからと言って知り合いの業者に無理を言って低くつけてもらうなどの行為は違法と言えます。

現にそのような電線の高さ不足が原因の事故が多発しています。

自宅に光回線を引き込むだけと言っても、絶対に他人が通らない場所などありません。

きちんとルールを守って安全な暮らしを確保しましたいものです。

また、たるんでいる電線や明らかに低い位置にある電線を見かけたら、放置せずその電線を管轄する電力会社に連絡しましょう。
 

電柱の寿命は?日本最古の電柱ってどこにあるの?

いかがですか?

ここまでで電柱について、知らなかったことがたくさん分かったかと思います。

では次に、自然災害が多発している今だからこそ一番気になる、電柱の寿命についてチェックしてみましょう。

電柱の寿命はどのくらい?

これまでの日本では、コンクリートの電柱は半永久的なものだと考えられていましたが、阪神大震災や新幹線トンネルのコンクリート落下事故が起きてから考え方大きく変わってきました

コンクリートも物である以上、劣化していきます。

そのため、使用環境によって差が出ますが、コンクリート製の電柱の耐用年数は約30~40年とされています。

そのような長い間電気を送りつづけた電柱は、最終的にどうなるのでしょうか?

これまでは、産業廃棄物として処理されるのが一般的でしたが、これからはリサイクルの時代。

電柱もリサイクルして再利用している電力会社が増えているそうです。

クラッシャーで砕かれた電柱は、大きく分けると再生骨材と鉄筋くずに分類され、住宅等の基礎になったり金属に生まれ変わったりしています。

私たちも知らない間に、電柱がリサイクルされた部品にお世話になっているかもしれませんね。

日本最古の電柱があった

長くても40年で処理またはリサイクルされる電柱ですが、現存する日本最古の電柱が北海道函館市にあります。

1923年に函館水電株式会社(現北海道電力)が建てたもので、なんと今もまだ現役で使用されているそう!

形も一般的な円柱ではなく、角柱になっていてなんだかかっこよく感じます。

もちろん劣化がひどくなったら撤去されてしまうので、現役のうちに一度は見に行ってみたいですね。

まとめ

普段何気なしに見ている電柱にも、いろいろなドラマがあるんですね。

気をつけて見るようにすると、じつはいろいろな違いを発見できて楽しめたりします。

これからは子供と散歩するときに、ゲーム感覚でチェックしてみようと思います。

では、最後に今回のポイントをまとめます。

  • 電柱には、電力柱と電信柱の2種類がある
  • それぞれ建っている目的や規格、高さが違う
  • 情報が知りたい時には柱種標を調べてみる
  • 電柱には中古品があり、自分で買うことができる
  • 電柱はリサイクルされて再利用されている

 

現在、都心では無電柱化を進める動きがありますが、莫大な費用がかかる上に、自然災害時の復旧に時間がかかるという大きなデメリットがあり難航しているようです。

確かに電柱や電線が邪魔に思えることもありますが、個人的には昔から見ていた「日本」の風景という感じがして、ノスタルジーを感じてしまいます。

電柱は、なくしてしまうのはちょっぴり寂しいような、不思議な存在と言えますね。

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